【加越国境】黄葉真っ盛りの赤兎山と大長山


【行き先】 石川県白山市と福井県大野市県境の両白山地
【日 時】 2014年10月18日(土)
【メンバー】MICKEY・矢問 
【コース】 小原・林道ゲート-登山口第一駐車場-小原峠-赤兎山(1,628.6m)
      -小原峠-大長山(1,671.4m)-小原峠-登山口-小原・林道ゲート
17日は休暇。昼から母とMICKEYとともにAバラ園で秋のバラを楽しみ、市の動物慰霊祭に行った。
今年で愛犬ヴァイザーも三回忌。動物病院の獣医さんや多くの市民が今年も慰霊祭に来ていた。
昨年度は住まいする市で1,603頭の動物火葬があったという。
   
福井県へと家を前夜の6時過ぎに出て、名神-北陸自動車道の北鯖江PAで車中泊。
気温は8℃。朝3時半に起きて福井北ICで下りる。途中のコンビニで食料調達。

小原の林道ゲートは朝7時に開くが、5時に到着。星空が綺麗だ。晴天間違いなし!。
気温は4℃。ゲート管理小屋の当番男性が「登るのかい。開けるよ」と70分早く6時
10分前にあけて下さった。「ゲートを閉める17時までに下りてきてよ」「了解です」

自然保護協力の300円/人を支払い、ゲートから駐車地点まで車で10kmほど小原峠方面へ
と林道を登って行く。
   
   
6:20
第二駐車場を過ぎて、標高Ca1,140mの第一駐車場には、僕らと次に来た福井ナンバーの
単独男性の2台のみ。地面の草は霜で白い。準備開始。

「どちらまでですか」と声をかけられた。単独男性は赤兎山と経ヶ岳までの予定らしい。
「それはロングルートですね。お気をつけて」と僕らは先に駐車場を出た。 
   
   
   
   
気温が低くて寒いが僕らには丁度良い。細い流れの沢を2度ほど渡渉し標高を上げていく
とブナの黄葉も進んでいる。「静かだしブナの黄葉も良い感じ!」と笑顔のMICKEY。
「人気の山だからもう少し時間が経つとどんどんと人が来るよ」と僕。

7:00
小原峠。赤兎山と大長山へのルート分岐点でもある。
かつては勝山市と白峰村(現在の白山市)との間を物資を運ぶ峠道として利用されていた
が、現在は廃道となっているらしい。どちらを先に行くか・・・。
混まないうちに赤兎山に行って360度の展望を楽しんでから、大長山で白山を眼前にして
ゆっくりとランチタイムをとることにした。
   
   
   
   
   
7:25
大舟分岐。ここを大舟山方面に行き、ずっと先が単独男性の行くという経ヶ岳だ。
僕らは赤兎山へ。なだらかに登って行く楽なルート。土から霜柱が盛り上がっている。
山頂直下の水たまりは氷っていた。

上からかすかに声が聞こえるが人の姿はない。駐車場にも車が無かったしどこから
登ったのだろうか。
   
   
   
7:40
赤兎山 1,628.6m。 誰もいない静かな山頂。
雪解けのときに山肌に兎の形の地肌が出ることが山名の由来らしいがその形の位置は不明
らしい。また、兎の様な丸みを持った女性的ななだらかな山容が、山名の由来とも言われている。

360度の大展望。白山はもちろん、荒島岳野伏ヶ岳などMICKEYも登った山も良く見
える。雲海も綺麗だ。そして噴火事故のあった御嶽山の噴煙も見える。

単独男性も登って来た。お互いに白山をバックにして写真を撮りあう。
男性は経ヶ岳に行き、赤兎山山頂の東側の赤兎平の方にも行ってみるらしい。
「なんと健脚!」ザックの荷物も軽そうでうらやましい。

「赤兎平のすぐ東の高台ある赤兎避難小屋の方にも行ってみる?景色も良いよ」とMICKEYに
聞くと「ニッコウキスゲなどお花畑が賑やかな時期でも無いし、パスするわ」と言う。

ゲートが早く開いたので、僕らも3時間の経ヶ岳に向かおうかと悩んだが、日が昇り暑く
なると僕らはバテて歩く速度が遅くなる。ゲート閉まりの5時に間に合うか間に合わない
かのギリギリになりそうなので、無理せず予定通り大長山でのんびり白山の展望ランチに
することにして大舟分岐で男性と分かれた。

8:35
小原峠。今から赤兎山に向かう人達が次々に登って来た。僕らは大長山へと向かう。
「右を見ても左を見ても上を見ても、青空に黄葉が映えてとても綺麗ね」とMICKEY。
   
   
   
   
木々の葉を見て樹木名を言いながら、また草本や木の実も観察しながらのんびりと歩く。
「葉にもいろんな色があるよね」とMICKEY。「この時期は緑色の色素のクロロフィルと
黄色いカロチノイドと赤色の色素のアントシアニンのバランスの変化の過程でいろんな色
があって楽しいね」と僕。
「赤や橙色に色づくのを紅葉、黄色くなるのを黄葉、褐色になるのを褐葉と呼ぶと某先生
に教えて頂いたね。」とMICKEY。 ナナカマドも紅葉していて青空に映える。
   
   
   
   
どの樹種の葉が何色に色づくかはおおよそ決まっているが、生育条件、気候、樹齢でも違
うことも多々あるので一概に言えない。カツラやコナラのように成木の葉は黄色くなるのに
幼木の葉は赤くなるのも少なくないので、葉の色の不思議はおもしろい。
このルートでも1本の樹木に時間の経過で多種多様な色の葉を持つ木が多々ある。

9:00
苅安山 1,505m
ここから先はアップダウンも多く、僕らの苦手な暑い日差しが背中にあたりバテ始める。
木陰に入ると、とても冷たい空気で気持ちよい。キノコやシダや苔も観察しつつ登る。
「経ヶ岳に行かずに良かったかも」と僕。「この暑さじゃバテてたよね」とMICKEY。
   
   
   
   
10:05
大長山((おおちょうさん 1,671.4m)
狭い山頂には誰もまだ居ないので写真を撮って、白山を眺めながら少し早いランチタイム
にすべく、少し北側の平坦地へと進んだ。すぐに2~3人の男性が登って来た。
お湯を沸かしてMICKEYの定番「どん兵衛」を用意し、おにぎりやパンをほおばる。 
 
無線機FT1DでAPRSを発信。ID-31でD-STARの複数レピータにも発信したが届かない。
MICKEYはiPod touchでディズニーの音楽を聞きつつ、眼前の白山の展望を楽しんでいる。

のんびりと展望を楽しんでいると、無線機からJN3DQKさんが僕をコールする明瞭な声。
なんと、すぐ近くの浄法寺山に丹波のたぬきさんと二人で登っているらしい。
浄法寺山は1,053mでここより標高が600mほど低いため黄葉がまだの木もあるらしい。

のんびりとしていてるとどんどん人が登って来て、いつの間にやら10数名以上となった。
   
   
   
   
11:05
「僕らは他の人がランチタイムでくつろいで登山道が空いている内に下山しよう。」
「岩場の下りでも時間待ちで渋滞しないうちに下れるしね」とMICKEY。

登って来る人達とすれ違った。「おや?」山頂で会った男性が前から来るではないか!。
「えっ?、もう経ヶ岳まで行ってここまで来たのですか」と早すぎる時間に驚いて聞く僕。
「途中で経ヶ岳まで行くのはやめて、赤兎平の方にまた行って、こちらに登って来ました。
朝と違い本当に暑くなりましたね」と暑そうな男性。「あまりの早さに驚きましたよ」と僕。
   
   
12:45
駐車場に着いた。朝とは大違いで、第一駐車場も第二駐車場も満車状態だった。
単独男性の車に「また経ヶ岳にチャレンジして下さい」と山の名刺にメモを残して
小原のゲートへと下った。(当日夜にその男性M.Oさんからメールを頂いた)

「福井県に来たら、お蕎麦を食べないとね」といつも楽しみにしているMICKEY。
「大野市の「福そば」もここからは近いけど、勝山市ではどこが良いのかなぁ」と僕。

ゲート管理のKさんに「地元の人に愛されている勝山市のそば屋」のことを伺った。
「勝山もそば屋は多いけど、それなら郡町2丁目の「天心」に行きなさい。そこが
勝山一ウマイそば屋だよ。私の名前を出してくれてもいいよ」と勧めて下さった。
   
天然温泉の勝山温泉センター「水芭蕉(510円)」で汗を流した。
広くて洗い場も多くツルツルになる良い湯だ。

来週25日(土)はえちぜん鉄道の「大長山・紅葉探勝登山」があるとのポスター。
下山後にはこの温泉にも入るとのことだ。
「混まない今日に登って良かったね。最高の黄葉と青空と白山展望だったわ」とMICKEY。
   
温泉でサッパリしてからKさんオススメの「天心」へ行き「キノコおろしそば(750円)」を頂いた。
「キノコも蕎麦も美味しい!」と満足そうなMICKEY。
「小原のゲートのKさんに伺って来ました」と言うと、いろいろお話しも伺えた。
「熊には会わなかった?。早朝や夕方に今年は市内にも熊が頻繁に出て来てる」とのこと。
「Kさんにも来てくれたことを言っておくよ。また来てね」と女将さん。「ごちそうさまでした!」

急いで帰ることもないので、高速のSAでコーヒータイムをとったりPAで1時間ほど仮眠したり、
次男のお土産も買って20時に帰宅完了。往復555kmの走行。
黄葉真っ盛り、温泉良し、蕎麦良し、そして何より良い天気で素晴らしい1日になった。
 
まさかと思っていたが、タイガースが巨人を4連勝で倒し、日本シリーズに進出を決めた!
巨人にタイガースはボコボコにされるかと思っていたけど、逆に巨人をボコボコにしたのだ!
本日のルート 
 
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