【奥越】イワウチワ満開の荒島岳


【山 域】 福井県大野市・荒島岳
【日 時】 2013年5月4日(土)
【コース】 勝原スキー場-シャクナゲ平-荒島岳
      -シャクナゲ平-小荒島岳-勝原スキー場
【メンバー】MICKEY、矢問
 
5月の連休は人が少ない静かな福井の山に行こうと、混む高速道路を避けて名田庄を抜け
る地道で快走し、敦賀から福井までのみ空いてる高速道路を利用の前日発。料金も750円。

久しぶりに美山駅近くのうまいそば屋「てんぐ」を楽しみにしていたら、道路のパイパス
に様変わりしており、店が無くなっていた・・・。移設されたのか、閉店されたのか・・。
「どうするの」とMICKEY。「大野市のこれまたうまいそば屋の福そばの陽明店へ行こう」と
車を走らせる。158号線沿いは来週末のしばざくら祭りにふさわしく、田んぼのあぜ
道や道路の路肩の斜面には芝桜がぎっしりと咲いていて「すごい面積と距離!」と圧巻。

「福そば」は、いつもながら地元の人で混んでいたが、待たずにおいしいそばを堪能。
「すごくおいしいね!また帰りにも食べたい!」とMICKEY。

今夜は九頭竜温泉に入り、九頭竜道の駅で車中泊する予定だが、九頭竜温泉には最終
受付の20時までに着くには時間的に危うい。「すぐ近くの、あっ宝らんどへ行こう」と変更。
何度か行ってる「あっ宝らんど(600円)」で汗を流す。
ここも気に入ってくれたようで、「明日も入ろうよ」と言うMICKEY。
今夜の前夜泊予定の九頭竜道の駅へと車を走らせる。

あとは車中泊して、早朝に平家岳を目指す林道に移動するのみだったが、どうも道が気に
かかる。「まだ21時だし、林道の様子が気になる。通れる時期とも言えるし、まだだめ
とも言える微妙な時期。偵察に行こう」と、道の駅から東進し、箱ヶ瀬橋を渡り県道230号線
に入るつもりが橋の手前で、なんとゲートでがっちり通行止め。
「積雪と落石でまだ通れない」とある。なんてこった・・・・。
ここから明朝に面谷林道を南下してのアプローチをずっと歩くには遠すぎる・・。
「えらいこっちゃ・・・予定変更するしかないな・・」
(※洞吹さんによると、平家岳アプローチの県道大谷秋生大野線(箱ヶ瀬~伊勢峠~笹生川
  ダム~中島)の開通は、いつも6月初旬、とのこと)


8年前の残雪期の4月にMICKEYと登った荒島岳に登ることにした。
それほど時間はかからない。星がすごく沢山出ている。
勝原のトイレのある駐車場で車中泊。流石に100名山。普段は見慣れない秋田や遠い県
のナンバーの車がすでに10台ほど停まっており、明日に備えて車中泊している様子。
8年前の残雪期と違い、今は花の季節でしかも連休。人が多い登山になりそうだ・・・。

3時過ぎから登山スタートする人も複数いた。深夜着もあり車は20台ほどに増えていた。
「今日はどうせ人も多いしゆっくり出発しましょ・・・」と静かな山はあきらめムードのMICKEY。
   
 新しいルート案内板もあった  気温がとても低くて寒い朝
5:40
登山届けボックスに登山届けを出して出発。前後にぽつりぽつりと人はいるが、100m
ほど離れているので気にならない。風が強く冷たくて、とても寒い。手袋をした。
スキー場の舗装路を上り、右のデコボコ路に変わるところの左斜面にカタクリの花が3輪
咲いていた。兵庫の山と違い、季節は1ヶ月半ほど遅くすすんでいる感じがする。
小学生の子供や幼児もご両親に連れられて登っているが、山頂まではいけるかな。

石ころだらけのデコボコ道を上り終えて登山口に着いた。
「ここ、よく覚えているわ。残雪期に雪が溶けてじゅくじゅくだった所よね」とMICKEY。
   
 「今日はぬかるんでいないね」  イワウチワが満開
登山道に沿って登る。登山道沿いにイワウチワの花が沢山咲いている。エンレイソウも。
山桜の花がまだ残っているところがある。やはり兵庫と違い、季節はゆっくりモード。

100名山でもあるため登山に来る人が増えて、花が傷められていたりしているらしく
保護活動をされているグループが道沿いにロープを張りイワウチワ等を保護されている。
   
 「ブナの新緑はまだのようね」  ブナの根が登山道に
ブナの大木も多い。ただ4月末の連休に行った兵庫の新温泉町の山々と違い、まだブナの
葉は開いていないので「新緑の淡い緑のシャワー」はまだ先のようでやや残念。
その代わりに登山道沿いにイワウチワがずっと続いていて目を楽しませてくれる。
   
 以前は無かった立て札  残雪が出始めた
6:40
「トトロの木」という立て札。木のウロが子供なら通り抜けられるくらいに開いている。
男性が1人もう下山してきた。「早いですね」「暗いうちから早朝登山です」とのこと。
タムシバの花が咲いている。

白山ベンチ。標高935m。白山の展望がすばらしい。
   
 滑らないように  ステップ切って
   
 「残雪が多いね♪」 シャクナゲ平 
7:40
シャクナゲ平。標高1204m。荒島岳まで1.5kmとある。
「ここから小荒島岳に前回は行かずじまいだったね。今回は帰路に行こう」と僕。
一旦下ってまた登り始める。雪渓が出始めた。ショウジョウバカマが点在して咲いている。
   
   
   
   
   
8:20
前荒島。標高1415m。雪があったり無かったり。
なかなか急な雪渓部分が始まる。慎重にキックステップで登る。
「ここ、下山時には滑落しないように注意しないといけないな」と僕。
(あまり雪渓を歩き慣れていない人は6本爪軽アイゼンで登った
ほうが安全だろう)
   
 素晴らしい展望  8年ぶりの山頂
8:40
山頂に着いた。「あ~、8年ぶりの山頂ね」とMICKEY
360度の大展望。 
   
   
荒島神社の祠にお参りし、南面の植物保護ロープの横で朝食タイムとした。
山頂には8人ほどいた。みんな大展望を楽しんでいる。
明日行く予定の銀杏峰や部子山がよく見える。山頂付近に相当雪が残っている。
白山もみえるし、3月に登った金糞岳、4月に登った野伏ヶ岳や薙刀山もよく見える。
   
 下山前・白山をバックに 「下山しましょう♪」 
9:15
人がこれからの時間も沢山登って来る。下山開始。
晴天で、すばらしい眺めを見ながら下山できるのはいい感じ。
慎重に雪渓を下る。
小学5年生の男の子を連れたお父さん。この上の雪渓がやや心配そう。男の子は元気!
左手に小荒島岳が見える。山頂に1人の人影が動いていた。
   
 小荒島岳へ 「ブナ林が良い感じね」 
10:05
シャクナゲ平。
これからお父さんと登る小学4年生の女の子はとてもしんどそうでつまらなそうな表情。
小休止して、ここから小荒島岳へと向かう。雪の上をルートを外さないように進む。
まだ雪が緩んでない時間なので、ズボッと沈まないのがありがたい。

「うわ~、すばらしいなぁ」とMICKEY。それほど太くないが右手はブナの樹林帯となる。
「新緑の頃は見事だろうなぁ」と僕。 
   
 「新緑の頃に来たいね」  小荒島岳
直登ルートかと思いきや、時計回りに少し回り込んで、中出登山口への分岐からピークへ
の登りになる。「車が2台あればこのルートで中出登山口に下りたいところだが」と僕。 
   
小荒島岳で白山をバックに   小荒島岳から荒島岳
10:35
狭い小荒島岳の山頂には誰もいない。いま登ってきた荒島岳を仰ぎ見る。
しばらくのんびりしていると2人の男性が登ってきた。これから荒島岳に登るらしい。
スパッツを初めてつけるとのこと。
その後、男女5人が来たので僕らは下山することにした。
前山へ戻っていく雪上で、前から来た男性(荒島岳の山頂でも会った)が「ここのルート
わかりにくいですね。中出登山口に下って駅に行く予定ですが、わかるかなぁ」と心配
そう。「もう少し行くと小荒島岳と中出登山口へ行くルートの分岐がありますよ。そこ
まで行くと雪がないので踏み跡もしっかりしていてわかりやすいと思います」と僕。
   
 シャクナゲ平には沢山の人  駐車場に沢山の車が見える
11:15
シャクナゲ平。これから荒島岳に登る人たちですごい人数になっていた。
僕らはそのまま下山。人がどんどん登って来る。
登山道の花を写真に撮りながら下山する。高度も下がりだんだんと暑くなってきた。

12:15
勝原登山口。ここからごろごろ石の下りが続く。ここは暑くなってきたし歩きにくい道だ。
いつになくここからのMICKEYのスピードが上がる。なぜ急ぐのだろう。
「暑くて日陰もないし、さっさと先に下るね。暑い~」とMICKEY。
もう最後の舗装路を下っているのが見える。舗装路でやっと風が吹いてきて涼しくなった。
山菜採りの人も多い。

12:45
下山完了。やはりこの時間になると僕らには暑い。なんと車は60台以上に増えていた。
「こういう100名山には連休に来るべきじゃないね」「やはり静かな山がいいよなぁ」
12日には荒島岳の山開き祈願祭があり、16日は田部井さんの記念講演会もあるらしい。

昨夜と同じく「あっ宝らんど」で汗を流し、その2階で全国のB級グルメのうち、連続
グランプリを取ったものなどが数量限定で食べられるというので、激辛牛タンカレーと
焼きそばの2種を食べた。「あ~、満腹。」と僕。

あとは「あっ宝んど」の前にあるスーパーで、明日の朝食と昼食と飲み物の買い出し。
明日は、5年前の残雪期に長男と2人で登った銀杏峰から部子山を登る予定。
   
 芝桜祭りは来週11日と12日  綺麗な芝桜
左手に荒島岳を見ながら、宝慶寺キャンプ場の駐車スペースへと移動。
そこに行くまでの県道34号線沿いの芝桜もすばらしい。

キャンプ場では5~6のテントがあった。ファミリーで来ている人たちの様子。
M.シュナウザーを4匹つれたキャンパーがいた。「ああ・・昨夏他界したヴァイちゃんを
思い出すよねぇ・・・」と、介護の末、昨夏他界した同じ犬種の愛犬を思い出すMICKEY。

駐車場へ行くと、今日下山してきた大阪からの女性2人と男性1人が靴を洗っておられた。
ここからだと、名松ルートを行かれたのだろう。声をかけてお話を伺う。
足慣れていないお1人の女性には、少し雪で怖いところがあったという。
ザゼンソウは残念ながらまだ雪の下だったそうだが、沢山の花に会えたとのこと。

明日の心配は、稜線上の残雪量。多ければナイトンと登った小葉谷ルートは上部が、また
難しいかも。少なすぎると部子山へはそのまま稜線上を激藪で行けないかもしれない。

とりあえず小葉谷の登山口を偵察に行った。「ここからナイトンと登ったのね。あの子、
雪の多い残雪期によく頑張ったね」とMICKEY。「上の急勾配をよく頑張ったよ」と僕。
明日は5年前の同じルートを、雪が少なくなってからナイトンの母MICKEYと登る。

トイレのある駐車場にもどり、今夜も車中泊。寒かった昨夜と違いやや暖かい。
曇っていて星が見えない・・・。ラジオもよく入らず、携帯も圏外。気圧計でチェック。
「明日も経験済みのルートなので、晴れることを祈って寝よう」
ここは昨夜の100名山とはうって変わって登山の人はいないようで、静かでよく眠れる。
 本日のルート
 
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