沢【兵庫】根宇川・滝ノ谷から笠形山


【山 域】 兵庫県 根宇川・滝ノ谷から笠形山
【日 時】 2008年8月2日(土)
【メンバー】矢問単独
【コース】 滝ノ滝出合−オウネンの滝−扁妙ノ滝−二俣−笠形山939.4m
       −滝ノ谷の南の谷沿い下山ー登山道−駐車地点
自宅を朝5時前に出発。今日は笠形山に沢登りのルートで登ろうと思う。
16〜7年くらい前は家族で夏に毎年キャンプに来ていた山今年の正月も一人で登った

木曽駒ケ岳に登っているしんさんやてるさんと笠形山から無線でつながるだろうか。
南からの湿った風が入る日は蒸し暑いし、晴れといっても空がドンヨリしている。
福崎あたりから播但道はやはり霧っぽい。湿った空気で蒸し暑そう・・・。

6:40
予定より早く根宇川沿いの林道を歩く。5分も歩くと「オウネン滝」「扁妙の滝・沢登コース」
など複数の道標のある道が左にあるが、そのまま川沿いに2分行くと滝ノ谷出合の橋が
ある。さっきの左への道に入った方が良さそうな草ぼうぼうで、水量チョロチョロの出合。
水量が少なすぎる・・・・ ナメ状で右に曲がる谷 ここも水量が少ない・・・
右岸から入ったが、どうも水量がパッとしない。小滝とはいえない水量の小滝を
3つほどすぎると谷は右に曲がりそこの3mほどの岩面を水が落ちる。
滑りやすそうな岩で左水際を登る。
「勘弁してくれよ・・」台風か伐採か、倒木があり右から数本の倒木越え。暑い!!
まだ水はチョロチョロ・・。すぐ左にはコンクリートの散策遊歩道。橋が見えた。
子育て観音だな。
子育て観音 「オウネンの滝」25m オウネンの滝の落ち口
7:00
子育て観音。説明石碑がある。もう息子たちは成人しているが、拝んでおこう。
後ろからにぎやかな声。ボーイスカウトの一団のようだ。僕は先へと進む。
5分もたたないうちに「オウネンの滝」25mに着く。
ここも水量が今ひとつ。最近豪雨があったのに、植林の多いこの山は下草も鹿害でなく、
保水力そのものがそれほどないのかもしれない。「今日は涼しい沢登りとほど遠いな・・・」

左のスラブよりも、右の巻きにするが、これだけ水量が少ないとテンション低下。
巻き予定ルートのすぐ横に巻き道がある。やまあそさんから「無理しないように」と言わ
れていることを良いことに「巻き道で行こう」すたこらさっさ。巻いたところで道から左へと
降りて落ち口へ行った。「ホントに今日はチョロチョロ水やなぁ・・・」次の岩間の4mの滝は
全く水が無く涸れたように伏流になっている。「つまらん!」右から巻いた。

扁妙の滝への道と交差するも、沢にこだわって沢筋を行くが水がチョロチョロ・・。
三段7mの滝を期待したが、この水量じゃ・・・・やはり・・。釜は小池のよう・・。
「扁妙の滝」の下段 滝の真下から
7:25
扁妙の滝。二段70mの大滝だが、下からは下段の35mほどしか見えない。
滝の真下あたりまで行ってやっと水しぶきがかかる程度。「テンション下がるなぁ」
熱くなった体を冷やすべく10分ほど休憩した。テンションが下がっても、この滝の巻き
が今日の核心部。集中してあたりを観察した。滝の岩面に左上にと斜上する岩のバンド状
の段差があり、登っていけそうだが、上の滝で行き詰まるかもしれない・・。
滝の下段の左へ斜上部分 扁妙の滝の最上部落ち口
今日は一人だし無理せず、右のルンゼを登り巻く。枯れた木が多く、持つとボキッと折れ
るので慎重に選ぶ。浮き石もとても多いので注意して登る。岩壁に当たれば右に折れたり
左に折れたりしつつ、左へとトラバース気味に進みつつ、木の間から滝の方を見ると、まだ
上段の滝の中頃あたりのようなのでさらに登り、巻ききったあたりで左へと木々をつか
んでトラバース気味に進むと「ポン」と落ち口にあっけなく出た。「ここが落ち口か」

7:50
思ったより簡単な巻きだった。ハーネスも、ロープも、シュリンゲなどは全くお荷物にな
っただけの15分間の巻き。落ち口のすぐ上に人が積んだような石組の堰がある。
「何のためにあるのだろう・・・。」
鉄砲跡(せき止めた水と材木を一気に流す木製や石組みのダム)のようにも見えるが・・・。
長い長いナメが延々と この滝も水量少ない まだ長いナメが続く
ここからは、長い長いナメが延々と続く。紅葉の時期に綺麗だろうな、と思う地点も多々
あった。4mほどの滝。水線のある左をシャワー気味に登る。
落ち口から30分ほどナメ歩きをしていると二俣。左に進むとすぐ左の登山道と平行にな
った。「あ〜、沢登りらしくない沢だった・・・」

8:20
五合目の東屋のところで沢から出て、沢装束をとり、ローカットの登山靴に履き替えてし
ばらく休憩。蒸し暑い! 

こんなに簡単に進んでしまうと、山頂には10時前につきそうな感じ・・・。木曽駒ケ岳
のしんさんにコールするのは11時から12時前後。タイミングとは難しい。遅れてはい
けないと思い、早く出発したが、あっけない沢だったので昼まで時間がもたないな・・。
今年の1月に登ったルートなので、のんびりゆっくり登るが無風で暑い!
7合目をすぎるあたりからやっと風が出だした。涼しい〜!!
笠形山(939.4m)山頂はガス
9:20
笠形山(939.4m)山頂。誰もいない。ガスで展望なし。屋根の壊れた東屋のベンチ。
さすがに939.4mだけのことはある。風も気持ちよく、涼しい。良かった。

途中にあった「ハチに注意」の看板の通り、大きなハチがやたら多い。ブユもいっぱい飛
んでいる。虫除けスプレー+蚊取り線香+ハッカ水スプレーの三段構え。「どうだ!」
ハチはどれも効かないようで、ベンチにもテーブルにもお構いなしにとまってくる。
ハチに刺されるのはいやだけど、しんさんへのコールする時間まで頑張らないと・・・。

無線機をつけてしんさんをコール。応答するはず無いよな・・・時間が早すぎるし・・。
大屋の方からご夫妻が登ってきた。しんさんや、やまあそさんを何度かコール。

木曽御岳山に登っている6エリアの人が山頂からCQを出している。
D--STARで六甲西レピーターにCQを出したが空振り。しんさんを何度かコール。
金剛山に登っている以前交信した局長さんがCQを出しておられたので交信した。
年配の男性が登ってきた。「アブが多いですね。登ってくるときに2度やられました」と
のこと。姫路の方で、昔無線をされていたらしい。時々ガスがはれて展望がひらけた。

11:15
ハチの襲撃の怖さに耐えるのも限界。「しんさん、昼まで耐えられなくてごめんね〜」
「お先に失礼します」姫路の男性に挨拶。もう一度しんさんをコールして、下山開始した。
滝ノ谷の南の谷も蒸し暑い・・・
尾根の分岐から、滝ノ谷の南の谷を下山路にすべく下りはじめたが、ここも水量がほどん
どない谷沿いのため蒸し暑い。この谷を下ることにこだわる意味もないと、素直に登山道
で下ることにして北西へと進路を変え、登山道に出た。やはり楽に歩けて良い。

12:25
コテージ前の登山口。自販機があるのを知っていたので、冷たいものを飲んだ。
「うまい!」生き返った気がした。ここからはアスファルト道をしばらく下るのみ。

12:40
駐車地点に着いた。汗でびっしょり。グリーンエコー内の「響(ひびき)の湯(500円)」
で汗を流す。ここで汗を流すのは、子供たちとキャンプに来ていた頃だから16年ぶり。
懐かしい。せせらぎでは魚のつかみ取りなど、今日も子供たちが沢山遊んでいる。
時間が早いので、誰も入っていない。貸し切りで入れ、気持ちよかった。
笠形山は涼しい季節に登りたい
ガソリンが高くなり、帰路の高速も空いていて15時帰宅。沢装束を洗って干した。

滝ノ谷は、沢登りとしては水量が少なくて全くつまらなかった。
MICKEYを連れて来ていたら文句をたらたら言われただろう。
暑がりの僕にとっては、笠形山は雪のある頃に限ると思った。
この沢は氷瀑の頃か、早春、晩秋が良さそうだ。
本日のルート
この1つ前の記録は「【比良】鴨川・八池谷で沢登り教室」の記録です