【若狭】秋色の大御影山

ブナの殿堂・ブナの回廊・秋のブナ林ルートを歩く


【山 域】 野坂山地 大御影山から大日
【日 時】 2007年11月4日(日)
【メンバー】BAKU、ゲキ、矢問
【コース】 能登又林道・白谷橋・林道分岐点−白谷登山口−大御影山(950.1m)
       −三重嶽分岐−大日(750.9m)−大日登山口−林道分岐点
「大御影山の秋の黄葉ルートを歩きたいよ〜」というゲキさんの声に応えるプラン。
ルートは昨年6月にMICKEYと歩いたルートにした。

南紀の沢登りから、BAKUさんが日付の変わる頃に我が家へ到着した。
MICKEYに季節のおみやげまで持参してくれた。「ありがとう!」BAKU号を我が家にデポ。

濃霧の名田庄をフォグランプを点けて通り、日本海側へ抜けて早朝ゲキさんと待ち合わせ
の美浜に着いたのは2時半。空には満天の星。エクストレイルの各窓に自作の銀マットを
セットして冷気を遮断し暖かく仮眠。6時前に起きて各自朝食。良い天気だ!
家族で「民宿まつぼっくり」に泊っているゲキさんをJR美浜駅前で7時に乗せて出発。
この3人が顔を合わせたのは2003年10月の芦生・中ノツボの沢登り以来4年ぶりだ。
「爆撃(BAKU & ゲキ)コンビ」と「迷」ガイド矢問の久々の山行だ。
丸太橋がかかっていた 秋色が始まる
7:30
昨年6月にMICKEYと来たときと同じ所に駐車。
「現在地が分からない」というベンツの男性ががやってきたので、現在地と大御影山への
ルートの説明をして、僕たちは先に出発。沢沿いの林道をゆっくりと歩き登山口を目指す。

登山口には1台の福井ナンバーの車。沢筋に下りたところの徒渉点には、新しい丸太橋が
架かっていて以前より簡単に沢を渡ることができた。
 以前の沢筋ルートよりやや左岸の山肌よりにルートが作られていた。リボンもぶら下が
っていて、以前山肌への取り付きに悩んだのがウソのように簡単に踏み跡が分かる。
落ち葉の絨毯は心地よい 「なかなか急な登りだね」
黄葉は始まっているが、どうも中途半端な部分もある。気温がグッと冷えて寒暖の差が少
ないからだろう。それに10月末に通過した台風の強風のせいで、黄葉の葉も小枝も地面
に相当落ちている。かえってそれが落ち葉の絨毯になってフカフカで、歩く度にカサカサと
秋の山音が心地よい。「膝にもいいよね」とBAKUさん。

「台風の影響で多くの葉が落ちてしまってるね。でもこういうシブイ色の山も良いよね〜」
とゲキさんはカメラを構える。気温は低いが、登りが急なので汗が出てくる。
所々に点在する立派なブナの木を見上げながら高度を稼ぐ。
「海が見えるよ!」とBAKUさん。振り返ると西には日本海がキラリと光って見える。
「もうすぐ山頂ね」 「展望が開けて良い所ね」
9:35
カヤの原にでた。今年1月の雪の頃に登った「ノロ尾」が直ぐ横に見える。
そして、遠くに琵琶湖が見える。「日本海も琵琶湖も見られるなんていいよね〜♪」
もう山頂横の反射板も近い。反射板から声の聞こえる三角点へと迷走しながら進む。
「苔はこうして写そうかな」 大御影山 山頂
9:55
大御影山 山頂。山頂にいた先着者の男性数人のグループとルートの意見交換。
記念写真を撮って、今日他の山に登っているというXRRさん、OOSさん、OAPさんを
無線機でコール。まだ早すぎるのか、応答がない。大日分岐に向かって出発。
「赤色は少ないね」 「風雪に耐えたのね」 「シブイ良い感じ〜」
「このあたりも感じ良いね」「石田川源流から沢沿い歩きで詰めてくるとここに出るよ
尾根筋にも斜面にも立派なブナが目立つようになる。「癒される感じやなぁ」
大日分岐 寝るBAKUさん、撮るゲキさん 上を見上げると・・・
11:20
大日分岐。以前来たときより相当草や笹が少ない上に、木々の枝が切り落とされている。
「トレイルルート整備」ということだろうが、ここまで枝を切らなくても・・・・。
ブナの曲がりくねった枝も、厳しい風雪の自然に生き抜いた証拠。痛々しく感じた。
BAKUさんはその切られた木を枕に「あ〜、眠たい・・・」と、ちょっと寝ころんで休憩。
ゲキさんも寝ころんで上の黄葉をカメラで撮っている。

「BAKUさん、これから今まで以上に感動のブナ林が始まるよ」
「ブナの回廊やね。楽しみや〜」「まだしばらくは第一幕って地点だけどね」
ブナ林レストラン 「こりゃウマイ」チーズフォンデュ まだまだ続くブナ回廊
11:45
日だまりの気持ちの良いところでランチにした。「ここも、ええ雰囲気やなぁ」
今日はゲキさんの提案でチーズフォンデュ。チーズ、白ワイン、パン、ブロッコリー、
ウインナーを持ってきてくれた。僕はホタテ、カニカマ、フランクフルトを持参。

「豊富な具材♪。食べきれるかな」「絶対に心配要らない。この3人は食べきるさ」
白ワインのアルコールを飛ばして、さあチーズ投入開始。「ええ匂いやなぁ」
ワインの香りに釣られて寄ってきたのがスズメバチ。「ひぇ〜」と追いやるも2度来た。

「ちょっとワインを入れすぎたね」「大人風のチーズフォンデュ・スープ風で行こう」
「うわっ、美味しい!」「ホンマや、パンもウマイ!でっかいホタテもメチャうまや!」
1時間の「ブナ林レストラン」でのランチタイムで3人とも満腹満腹。
寝ころんで撮る「ゲキ写」 ブナとカエデの紅葉 「う〜ん、良い感じよね〜」
「さて、ブナの回廊の第2幕。これから先がさらに良いよ」「ワクワクするなぁ」
ここからは本当に素晴らしいブナの回廊が続く。「きれいなぁ」「素晴らしいね」
「こりゃ凄いブナ林や〜」 また寝て撮るゲキさん まだ秋色ブナ回廊は続く
13:20
鉄塔横を通って大日。鹿の声も聞こえる。
再度他の山に登っている各局へ無線コールしたが応答無し。「ココは低いから無理か」

ここからはいままでの様な沢山のブナはないが落ち着いたルート。踏み跡がしっかりして
いる方へスーッと歩いてしまった。「おかしい。こんな景色はないはず」と地形図とコンパス
で確認。これは県境尾根を西進するルートだ。少し戻って北東の巡視路ルートに戻り
巡視路を下る。この山では会わないような大きな岩がゴロッと転がるように点在する所も。
沢沿いルートはぬかるみ地帯もある。ブナ林の余韻に浸りながら下る。
沢沿いルートを下る 林道にでた
14:15
林道にでた。沢には立派な大きさの魚影が見える。数匹がゆったりと泳いでいる。
ゲキさんは渓流釣り好きのご主人が見たら飛んで喜ぶだろうとジッと見つめていた。
そう言えば、僕もBAKUさんもしばらく釣りをしていない。ゲキさんが以前テンカラをしたときに
あのシルエットに刺激されて、テンカラの竿も毛針も用意済みだがまだ使っていない。
「また一泊沢登りで釣りもしたいなぁ」と僕。「釣りもまた行ってみたいなぁ」とBAKUさん。

14:30
車の駐車地点に到着。車が3台に増えていた。
松屋の渓流の里でゲキさんのご主人と息子さんが待っていた。ゲキさんは息子さんの姿を
見るとすっ飛んでいった。流石にママだね〜。しばらくお話ししてここでゲキさんとお別れ。

国道に出る手前でゲキさんのザックが残っているのに気づいた!。渓流の里に大急ぎで
戻りザックを渡す。「よかった〜」とゲキさん。「じゃ、またどこかの山で!」「またね〜」

「きららの湯」で汗を流し、2日間のお疲れで熟睡のBAKUさんを乗せて、19時前に矢問家に
到着。MICKEYはBAKUさんに焼いておいたお得意のケーキをプレゼントしBAKU号と別れた。

四季折々楽しめる「大御影山」、この素晴らしいブナ林はいつまでも残って欲しいものだ。
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