【奈良県】山ネット・大国見山サポート山行


【山 域】 奈良県天理市 大国見山(498m)
【日 時】 2008年6月8日(日)
【メンバー】山ネット(視障者13名+矢問含む晴眼者25名)合計38名
【コース】 近鉄・天理駅−桃尾の滝−大国見山(498m)−石上神宮−天理駅
「来月は私が担当だから、絶対に来てよね!」と前回の箕面で横尾さんに念を押されている。
「雨なら行かないですよ」と言ったものの、本当に梅雨時の微妙な天気予報となった。
午前4時過ぎに雨が上がった。「行かねばならぬ!」と用意を始めた。

こういう天候不順の日はキャンセルが多い日でもある。晴眼者の急なキャンセルが多いと
視障者が困る。今日はどうだろうか・・・と6時過ぎに家を出た。近鉄の鶴橋駅に向かう。

鶴橋駅に8時15分集合厳守とネット告知にあったが、「西口」と記載されていた。
「鶴橋集合の際はいつもは中央口なのにおかしいな・・・」と中央口を先に見ると宗近さんが
いた。「やはり中央口ですよね。ネットの案内を見た人は、きっと西口にもいると思いますよ」と
伝え、西口をチェック。やはり分散集合になってしまっていた。

予想通り18名のキャンセルが発生したらしい。「お久しぶり!」沢の達人、茂木さんも参加。
視障者1名に晴眼者3名の万全体制は組めないが、ギリギリセーフのバランスだ。
途中の乗り換えで、京都からのおりーぶさんとも合流。

9:30
天理駅前広場で現地集合組と合流し班分け。横尾さんから班分けを発表。
僕は4斑。いつも山行記録のコースや参加者リストでお世話になっている中本さんの斑だ。
「田頭夫人を滝までは私(中本さん)がサポートするので、山道はお願いね」「了解」。
天理商店街は長い〜 天理教本部
天理商店街は長い〜 天理教本部
9:50
出発して天理の長い商店街に入るやいなや、横尾さんが先頭から逆行して走ってくる。
「ザックを駅前に置き忘れたわ〜」斑全体の配分に集中していてザックを忘れたようだ。

この商店街を歩くのは20年ぶりくらいだ。大阪の天神橋筋商店街とは雰囲気が全く違う。
町全体が天理教の世界に包まれていて、商店街もその雰囲気がある。天理教の作務衣
のような黒い服を着た学生も自転車で商店街を走っている。

長い商店街を出て、天理教本部の前を通る。出店も出ている。アスファルト道が続く。
「帰りはこのアスファルト道が足にこたえそうだな」
道沿いには花菖蒲やアジサイが綺麗に咲いている。
桃尾の滝への分岐 桃尾の滝
桃尾の滝への分岐 桃尾の滝
アスファルト道から、左の東海道自然歩道に入る。田植えが始まっていた。
少し休憩タイム。中本さんがすかさず見つけたワラビを採り始める。流石に素早い!
滝を見つめる茂木師匠 滝裏に石像がある
滝を見つめる茂木師匠 滝裏に石像がある
11:10
「桃尾の滝」に着いた。東屋で休憩タイム。滝を見ると暑さも忘れる。
約23mの滝で、「布留の滝」として古今和歌集にも詠まれ、7月第3日曜日に「滝
開き」の神事もされている。かつてはこのあたりは真言密教の大道場だった。

今日は雨後なので水量が多く、しぶきが飛ぶ。滝水の裏に石像が祀られている。
茂木さんと僕は「この滝、どう巻けますかね」と沢登りモードで滝を見つめた。
手入れのされた杉林 いよいよ急な登山道
手入れのされた杉林 いよいよ急な登山道
滝から先はコンクリートの細い林道がしばらく続く。なかなかの傾斜でロープもある。
「ロープを持たない方がよい。あおられるし、団体の時は後ろの人の首に当たったり
体を押したりしてバランスを崩す。ましてやしっかりくくられているかの確証もない」
「帰りがちょっと滑ってコワイかも」と田頭夫人。沢沿いの道は涼しい風が心地よい。
「木の根に注意して」 山頂の祠
「木の根に注意して」 山頂の祠
大親寺の横を通って(下山時は境内を通る)、ややぬかるんだ登山道を慎重に進む
と、丸太の橋があったり、木の根がいたるところに出た急な傾斜の掘り割りのような
登山道となる。段差を伝え、右に左にと登る。僕のザックから出たサポートロープを
持った田頭夫人はその動きを感知して的確に足を運ぶ。後ろからは中本さんが、
狭い足場の通過時には田頭夫人の足元を注視してくれている。
山頂柱には500mとある 天理の町並みが一望できる
山頂柱には500mとある 天理の町並みが一望できる
12:20
大国見山山頂。祠がある。498mなのに山頂柱には500mと切り上げ表記。
西側の開けたところからは、先ほど通った天理教本部の全貌が見える。広い。
昔はのろし山だった大国見山。木が茂っていない頃は360度の展望だったの
だろう。今日のように日の照る日は、木陰の山頂は休憩するにもありがたい。

ランチタイム。無線をメインにすると宝塚からLQPさんのCQが出ていたので
応答した。他のチャンネルをワッチすると、おなじみさんの声が聞こえる!
兵庫県の六甲・菊水山のMXFさん、千町ケ峰のOAPさん達のQSOが59で
聞こえた。他にもGTBさん、TQFさんの声もする。QSOの終わりかけにブ
レイク気味にMXFさんにコールした。生駒山系に電波は阻まれると思っていた
のに繋がった。下山間際だったので挨拶のみのショートQSOで失礼したが、
OAPさんとも挨拶できた。
龍福寺跡(大親寺) 紅葉かと驚く
龍福寺跡(大親寺) 紅葉かと驚く
13:20
下山開始。帰路は龍福寺跡(大親寺)を通り、急なコンクリート道を慎重に下る。
また桃尾の滝でしばしの休憩。能勢の妙見山からNVOさんの声が無線で聞こえたが、
当方の声がとぎれてコールサインのみはとれたようだが後が続かない。残念。
石上神宮 東屋横には尾長鶏が多い 木の上にも沢山いる
石上神宮 東屋横には尾長鶏が多い 木の上にも沢山いる
石上神宮で休憩。尾長鶏が沢山いる。木の枝にも沢山留まっているのには驚いた。
また長い商店街を歩く。やはりアスファルト道とこの長い商店街が足にこたえる。
天理駅に16時着。「田頭さん、お疲れ様!」と握手。「ありがとう。またよろしく!」
現地組とここで解散となり、大阪組は近鉄電車で帰路についた。
雨にもあわず、梅雨の晴れ間に山ネットの6月例会山行は無事終わった。
1つ前の記録は「【丹波】白髪岳から松尾山」の記録です