【鈴鹿】ダイラの頭と三国岳(894m・最高点911m)


【山 域】鈴鹿・ダイラの頭と三国岳(894m・最高点911m)
【日 付】2006年12月16日(土)
【コース】時山集落−毘沙門谷−ダイラの頭−三国岳−ダイラ−びわ池−時山
【メンバー】山日和、ひい、矢問
「鈴鹿と言っても岐阜県から上るルート。時山の集落から毘沙門谷を上がってダイラの
頭へ登り(山日和さんが伊勢さんと初めて会った場所)、ダイラへ下りてのんびりランチ。
食後、山上のオアシス「びわ池」へ寄って下山する予定。あくまでリハビリですのでゆっ
くり歩きますよ。」という山日和さんの実に怪しい誘いに乗って、これまた右膝を痛めて
いるひいちゃん、そして弥山川で右膝を痛めた矢問の「右膝痛3人組」で行くことになった。
panaちゃんのHPにこの付近がよく報告されているので読んだことはあるが、位置さえも
全く知らない。ダイラの頭・・・地形図を見ると御池岳の北方約4キロほどの滋賀県、
岐阜県、三重県の3県境の交差地点が三国岳でそのすぐ北西がダイラの頭と分かった。

朝5時40分に集合し、山日和号で関ヶ原ICからR365を南下。県道139号を西進して
時山の集落へ。「リハビリルートで楽だというから安心してきました」というひいちゃん。
「甘いなぁ。地形図を見たら谷沿いを進むから、滑りやすい岩やらキツイ斜面登りが絶対
あるよ。山日和さんの企画だし想定内だけどね〜。」と僕。膝がまだ完治していない
山日和さんはニヤニヤ笑っている。やはり怪しい。が、魅力のあるルートだし楽しみだ。
左の川沿いを進む(右の林道と分岐) 現役の炭焼き窯
8:00
烏帽子岳の登山口でもある赤橋の次の白い橋の横に駐車。(ここに下山してくる予定)
藪谷橋から右(北)への養老山や霊仙山への登山道を見ながら、西へと舗装された林道を
30分ほど歩くと林道は右上へ。我々は旧道である左の川沿いを進む。
左にまだ使われている炭焼き窯を見ながら川沿いを進む。通過時にしゃがむところは3人
ともなるだけ避けた。膝に優しく進行するためだ。
橋を渡り左が毘沙門谷となる 毘沙門谷へと入る
8:45
毘沙門谷の出合。ここにも炭焼き窯がある。古い木橋。「矢問さんの体重で渡れたらみん
な渡れる」との山日和さんの指示。木が濡れておりしかも斜めで滑りやすいが渡れた。
右岸の細い踏み跡を進み徒渉し、5分も進むと右上に台地状の綺麗な疎林帯がある。
綺麗な疎林帯の台地 朝日が気持ちいいね
「綺麗だなぁ」とひいちゃんと僕が言ってたら「ダイラはこんなもんじゃない」と山日和さん。
期待がふくらむ。ここからさらに沢沿いを進む。川岸は古い石組みが続いている。
石組みされた左岸 3段?の滝 徒渉が膝にこたえるわ
炭焼き窯跡も多い。何度も何度も滑りやすい岩の徒渉がある。
「これ、膝のリハルートですか〜。リハルートとは違うわ〜」とひいちゃん。
流石に山日和さんも「ホントに岩がよく滑るし膝に負担になる。リハ卒業ルートかな」と。
怪しい橋が見えてきた 橋を渡らず徒渉する
右に3段30m位の滝を見つつまたまた徒渉の連続。左岸に「時山野生動植物保護地区・
岐阜」という白杭があった。あやしい倒木橋を使わず右岸に徒渉するとまたまた崩れそう
な怪しい丸太橋。渡りかける山日和さんも「落ちたら膝だけで済まないですよ」というひい
ちゃんの声に徒渉で左岸へ。
上部:石組みのワサビ田 心地よい風が吹く
急に竹林が現れた。昔はここに炭焼き小屋があり人が住んでいたのだろう。毘沙門谷とも
言われるのだから祠もあったのかもしれない。その先5分ほど進むと、右手の谷間に石組
みをして砂防ダムのようなものが上まで数段続いている。「あれは昔のワサビ田ですよ」
と山日和さん。さらに5分ほど進むと右手にしっかりした石組みの台地と竹林があった。
このあたりも炭焼き窯跡が多いので小屋か人家があったのかもしれない。

「そろそろ谷歩きも飽きてきたなぁ」の山日和さんの声。左岸のキツイ斜面を登りだした。
滑るし急なので、ひいちゃんの右膝が痛み出す。ゆっくり慎重に進む。
稜線に向かって登る 稜線のくぼみ地帯 東側に烏帽子岳が綺麗に見える
11:00
ダイラの頭の北の稜線に出た。東には烏帽子岳が見える。送電線が景観のつや消し。
地形図には出ないくぼみ地帯がある。「このあたりの雰囲気が好き」という山日和さん。
ダイラの頭(803m) 三国岳への登山道
11:25
ダイラの頭(803m)。三角点はない滋賀県と岐阜県の県境のピーク。
伊勢山上さんから道を聞かれたときの出合いの話しを山日和さんから聞く。
久々のバンダナショットを撮る。

11時からワッチしていた無線機は静かなものだ。滋賀県近江のCQが入っただけ。
丹波の山に登っているたぬきさんにコールしたが反応無し。幾重にも山の壁があるし・・。

斜面登りで右膝痛が出たひいちゃんの膝具合は大丈夫という。三国岳も近い。
「行きましょうよ」とのひいちゃんの声に、三国岳登頂経験者の山日和さんも含め、膝痛
3人組の足はもうそちらへと向いていた。リハビリというのは単なる口実のように・・。
しばらく下りまた登るとダイラからの登山道と合流。この近くに815mの三角点があるが
三国岳の山頂はさらに先。風がきつくてやや寒くなった。今日初めての遭遇のご夫妻を
抜いて、どんどん登る。遠くで猟銃の銃声が3度ほどした。
山頂に近づくにつれ、イワカガミの群生地帯。花の時期はさぞ綺麗だろう。
三国岳・最高点911m
12:10
三国岳(894m)。男性が座って新聞を読んでいた。シャッターを押していただく。
「最高点911m」はここら10分ほど。最高点でも記念写真を撮った。
途中で抜いたご夫妻が登ってきた。同じ駐車地点から阿蘇谷の登山道で登られた様子。
やや曇ってきたのでスキッと晴れ渡った展望ではないものの御池岳の雄大な姿が見える。

たぬきさんに再度無線コールしてみたがココでもつながらなかったが、能勢の妙見山から
の山頂コールはハッキリと聞こえていた。直線距離にして約95kmある。

「もうお腹がぺこぺこ」というひいちゃんの号令で、ダイラへと急ぐ。一旦登山道の合流地点
まで戻りダイラへと下っていくのだが、流石にメインルート。落ち葉の絨毯で膝にも良くて
実に歩きやすい。「これでこそリハビリルート」と3人とも声を出して笑った。

山日和さんが「ここからがいよいよダイラの入り口」という。「←時山・三国岳→」という道標
がある前の細い沢で鍋用の水を汲んだ。実に広い静かな落ち葉の絨毯の疎林帯。
新緑の頃もきっと美しいだろう。ここにも炭焼き窯跡が点在する。男性が1名見えた。
「ダイラは人気のスポット。しかし今日は人が少なくて静かだ」と山日和さんはご機嫌。
「食材はまだまだあるわよ〜」 「も、もう満腹で食べられませ〜ん」
13:40
遅めのランチタイム開始。今日の食当はひいちゃん。これが3人前? 凄い量だ。
ごまだれみそ味のピリ辛鍋。てんこ盛りの野菜や豚肉、キノコ類、鶏だんご等でもう満腹。
「おいしいなぁ」「温まるなぁ」と、どんどん食べても減らない食材。贅沢ランチだ。
「まだうどんが3玉あるけど・・・」「うっ、1玉にしよう」3人ともお腹が破裂しそう。
今日のランチタイムの話題は「酔っぱらいと記憶」。ひいちゃんの話題で盛り上がる。
「もう登りは無いですよね」とひいちゃん。「尾根に乗るのでまだあるよ」「お腹が苦しくて
無理かも・・・」3人とも超満腹で、動けるかが心配になり始める。
「さて、びわ池に向かうおう」
15:10
ダイラの風景をぐるりと眺め、目に焼き付けて「びわ池」に向けて下山開始。
「闇下になりそうも無いですね」とひいちゃん。「今日は大丈夫」と山日和さん。
3人ともお腹が苦しくてもう登るのは辛いので、可能な限りトラバース気味に尾根へと向
かう。このあたりにも炭焼き窯跡が点在しているし、昔の通路か、土止め石組みが続く。
デジカメの電池交換をして先に進む2人に追いつくと、山日和さんの表情がおかしい。
「へんな方向に膝を曲げてしまった・・・」と右膝の痛みに耐えている。
びわ池(別呼称:ひょうたん池)
15:40
びわ池。今は渇水期で水量が少ないという。ここも疎林と落ち葉の絨毯でいい雰囲気だ。
しばらくこの静寂地点で休憩した。
ここからの尾根筋の斜面下りは落ち葉で滑らないように下るが、どうしても膝にググッと
力を入れざるを得ない。右をかばうと左が疲れ出す。山日和さんは左の筋肉がパンパンに
なっているらしい。山日和さんの選択するリハビリコースは想定内だが半端じゃない。
尾根の左手に植林帯が出てくる。まだまだずっとその境目を下っていく。
この下りもなかなか膝にこたえる ワサビ田

16:15
時山からの登山道に出た。右にワサビ田を見て、祠に無事の下山を報告し白い橋を渡る。

3人とも右膝のリハビリになったのかどうかは、今後の山行報告でのお楽しみ。
今年に出来たという「阿下喜温泉(400円/あじさいの里内)」で汗を流し、東名阪を使って
帰路についた。
綺麗な疎林帯にも満足し、昼食の鍋も夕食と翌日の朝食も食べられないくらい満腹の膝リハ
3人組の山行となった。

本日のルート
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