【篠山】ヒカゲツヅジの岩稜尾根・毘沙門山(岩尾峰)


【山 域】 篠山市・毘沙門山から雨石山
【日 時】 2013年4月14日(日)
【コース】 小原自然公園-毘沙門山(岩尾峰)630m-雨石山611m
     -P595m-小野(この)峠-小倉集落-峠-小原自然公園
【メンバー】MICKEY、矢問  
 昨日13日(土)はヒカゲツヅジが満開の丹波の向山へ行った。

今日は向山よりもヒカゲツツジの満開ピークが1週間ほど遅れる毘沙門山から雨石山へ
咲き始めたばかりのヒカゲツツジを見に行くことにした。

住まいする地区のお祭りがあり10時頃から14時過ぎまで道が大混雑する。
今日は、ヒカゲツツジのつぼみや花を見て、弁当を食べて帰るというお手軽プラン。
近いので、朝の家の用事を済ませてから、家をゆっくり8時半頃に出た。

国道173号線から小原自然公園に向かう細い道へと、藤阪川にかかる毘沙門橋を渡る。
墓地の前やその奥にも数台車は駐まれるが、小原自然公園のルート看板があるところまで
進んだ。
看板前には4~5台車を停められるが、先客が2台。出発準備というより5~6人がまだ
仲間待ちの様子。僕らが準備しているとまた1台来た。

「この案内地図看板に毘沙門山や雨石山は記載されていないね」と相棒。
「毘沙門山や雨石山は地元の方のWEBページでもいろいろな説があってややこしい
毘沙門洞と毘沙門山と言われているピークは離れすぎているし、毘沙門山は本来は岩尾峰
というらしいけど地元でもそう呼ぶ人はいないらしい。雨石山も行けばわかるけどピークも
わかりにくいし、明治の頃まで雨乞いをしたらしい場所も明確じゃないらしい。だからあえて
案内板には明記されていないのかも知れないね」と僕。

「一の滝の方から行く?毘沙門洞は見たくないの?」と僕。
「別に今日は滝も毘沙門洞も行かなくていい。毘沙門洞という洞窟には毘沙門天が祀られ
ているんでしょ。毎年の1月の初寅の日に、地域の人々がお参りする「初寅さん」の時に
来てみたいなぁ。6時半ごろの日の出に一筋の光が丁度毘沙門天像に当たるという、神秘
的な光景を見てみたいわ。今日はヒカゲツツジだけ目当てにして、早く出発しましようよ」と
相棒。「では昨日行った向山と、開花が少し遅いこの山域のヒカゲツヅジの状態を楽しむ
とするか」と僕。
   
 小原自然公園の案内看板 ことりの森の祠 
9:35
駐車した真ん前の小原自然公園看板右横からの「ことりの森」の道から行くことにした。
すぐに小さな祠が左手にあり相棒はお参り。あまり人が通らないようでところどころ少し
荒れている。小鳥の道とはいうものの鳥の鳴き声はほとんど聞こえない。ミツバツツジも
まだ蕾が多い。ツバキの花は咲いている。

右下に鳥居が見えて滝の方からくる毘沙門参道と合流。出発が遅かったので気温が高い。
二人ともTシャツになって石を積んだ参道を登る。
   
 ボルダリング出来そうな岩場  石積みの毘沙門参道
「本当に毘沙門洞は行かなくていいのか」「今日は人が登って来る前に花を見てお弁当を
食べて帰るだけの目的でいいよ」と相棒。相棒はどんどん先に登って行き、いつものように
もう姿は見えない。僕はマイペースでゆっくりと登る。

最初のピークに近づいた頃、下で音と声がする。「先に登っていったのに、なぜ僕より下に
いるの?」と不思議がると「ルートミスして右手に進んでしまった。きっと直登ルートで行く
だろうと戻って来た」とのこと。「その右への道が毘沙門洞への道だよ。見て来れば良かった
のに。今日は毘沙門洞を見ないというから直登していると思って右に行かなかったのに。
僕らはまるでウサギとカメみたいだな。ハハハ」と僕。 
   
 コバノミツバツツジも綺麗 西側ピーク 
10:00
最初のピークを過ぎて、行くのは右手(東)だが左手のピークもついでに登った。
特になんの変哲もないピークだが、コバノミツバツツジが綺麗に咲いていたが蕾も多い。
   
 ヒカゲツツジが出始めた この山の ヒカゲツツジはまだ蕾が多い
10:20
鉄塔が見える岩稜の所に出た。左手にはヒカゲツツジ。いよいよここからヒカゲツツジの
群生地帯となる。鉄塔のある稜線に出るとヒカゲツツジの木が実に多い。昨日の満開の
向山とは大違いで、半分ほどはまだ蕾で、次の週末頃が見頃だろうと思われる。
   
 どこを見てもヒカゲツツジ♪ 「スゴイ量のヒカゲツツジよね」 
「つぼみと花との混在も綺麗でステキよね。人が少ない分、ヒカゲツツジのトンネルも
木もあまり傷んでなくて、向山の木より元気で多いように思うわ」とMICKEY。
右に左にとヒカゲツツジのトンネルを楽しみながら登る。

「あれっ?枯れてる。この枝、切られてるよね・・・・」とMICKEY。
   
 「蕾もたっぷりあるわよ」  ヒカゲツツジのトンネル
 ヒカゲツツジの木の枝をナタで切ったような所が続く。そして太い幹までへし折ってある。
「なんてことをするんだろう・・・。人が通るためにこんなにヒカゲツツジの枝を切り落
とさなくてもいいのに!」と僕もひどいことをする人がいるものだと思った。
   
 毘沙門山(岩尾峰)636m 西には八ヶ尾山 
10:40
毘沙門山(岩尾峰)636m
なかなか良い展望だ。南の方には弥十郎ヶ嶽も見える。
振り返ると八ヶ尾山も見える。後ろから来る6人ほどのグループが手前の鉄塔横の
ピークで展望を楽しんでいるのが見えた。「先に進もう」「了解」
   
岩稜の尾根が続く スリリングなところも楽しい 
ここからもまだまだヒカゲツツジが右に左に展開する。すごいボリュームだ。
「蕾がまだ多いね。この山域は次の週末くらいが最高の見頃のようね」とMICKEY。
タムシバの花も点在して咲いている。先に行くMICKEYが岩稜を登っていくが「道が
無いよ」と言う。「ルートはそこから少し戻って左手を巻くんだよ」と後ろから僕が言う。

岩稜尾根も終わり左はヒノキの植林、右は自然林のひろい尾根筋となった。
   
 広い尾根になった 雨石山611m 
11:00
雨石山611m
ヒノキのいい香りがする。ピークの山頂札があちらこちらの木にぶら下げてある。
「ほんとにどこがピークかわからないね。ここでお昼にするの?」と相棒。
「僕はここよりもう1つ先の595mピークの付近の方が好きだから、そっちで食べよう」
   
 次のピーク595mが見えてきた  さあランチタイム♪
11:30
P595m。少し南東に下った自然林のところでランチタイムとした。
「ここ、静かでいいねぇ。お昼寝したい気分」と倒木をベンチにMICKEY。「だろう」と僕。
ウグイスが良い声で鳴いている。味噌汁を作りおにぎりをほおばる。

さて小野峠へと下る。白いテープにつられてMICKEYが東へ行くが「それは北の小野へ
下る道へと続いてると思う。小野峠まで登り返すハメになるから南東に下らないと」と僕。
県境からもずれているので南よりに進路変更し僕が先導して下ることにした。
   
 小野(この)峠 林道が現れた 
12:15
小野(この)峠
「すぐ東の櫃ヶ嶽まで登ろうか」とMICKEYにいうと「櫃ヶ嶽はひつじ年の年だけで良いわ」と
MICKEY。すぐ東の櫃ヶ嶽は別名「羊ヶ嶽」といい、ひつじ年に全国から登りに来る山だ。

「風もきつくなってきたし雲も出始めたので、今日はここから下って、テレビでタイガースを
応援するか」と僕。「今日はヒカゲツヅジを見に来て弁当を食べる目的だったしね」とMICKEY。
ここから小倉の集落へと下ることにした。

しばらく下ると林道らしくなり歩きやすくなった。右(西)へ分岐があるところに「松茸山につき
入山禁止」という消えかけの古い木札があり、その横に地蔵様のようにも見える石があった。
右岸から左岸に変わり右手の植林帯の中には不法投棄の冷蔵庫やテレビが沢山捨ててある。
ひどいことをするものだ・・・。 
   
 田植えの準備も始まっている 歩いて来た山々が見える 
12:45
蛙の鳴く田んぼに出た。「散歩に行くと蛙と戯れていたヴァイちゃん(昨年夏他界した愛犬)の
ことを思い出すわ・・・」とMICKEYが悲しそうな顔になった。

ここから山裾を時計回りに巻くように小倉の集落へと進む。
小倉の集落に入り神社の手前の右手にある集会所のところに「小倉の良質珪石「ロース」」
の事の説明板がある。耐火煉瓦の材料、篠山の重要な産業、九州まで運んでいたことや、
昭和54年までは日本人と朝鮮人が鉱山労働者として働いていた事などが記してある。
   
「 神社にお参りしましょう」 峠越えの道へと進む 
神社の前を通り、左(西)の小原へと続く峠越えの道を行く。峠の手前には薬莢が沢山落
ちていて鹿か猪の毛も散乱しているのをMICKEYが見つけた。鹿猟がなされていたのだろう。
   
 峠  竹林
峠を越えると竹林。そして田畑が広がる集落へ。踏み跡の左手には沢山のタラの木がある。
向イ谷橋を渡り川沿いに北進し、次にかかる毘沙門橋を右(東)へと渡り駐車地点へと進む。 
   
 タラの木が多い 次の橋を右に渡れば駐車地点 
13:20
駐車地点に到着。朝、僕の横にあった2台の車がない。もう帰ったのか、宮代にデポしに
行ったのか。別の車が1台だけ停まっていた。
昨日の人が多かった向山とはうってかわって、二人だけの静かな山歩きができた。
祭りでまだ道は混んでいるだろうから裏道を走った。やはり神社周辺には出店と共にまだ
すごい数の人達がいるのが見える。「裏道を走って正解だったな」と僕。

今日の歩数は10,633歩、燃焼脂肪は32.3g。昨日の向山とあまり変わらないお手軽コース。
帰宅してタイガースをテレビで応援。勝った!
 本日のルート
 
  この1つ前は「【丹波】ヒカゲツツジ満開の向山」の記録です