【立山】雷鳥平から奥大日岳


【行き先】立山・雷鳥平から奥大日岳
【期 日】2006年5月4日(木・休) 
【メンバー】矢問、MICKEY
【コース】 雷鳥沢テント場−室堂乗越−P2611m−奥大日岳(P2605.9m)
      −P2390m−雷鳥沢テント場−室堂−立山駅・帰路
昨日は雄山と浄土山に登った。今日はその続編、「奥大日岳」にチャレンジだ。

4日(木・休)
2:30
このテント数と人だ。朝のトイレ渋滞を避けるべく先にトイレを済ませるため一旦起きる。
「うわ〜、この星空、スゴイ!!」天の川もよく見え、星の数が今までのテント泊山行で
は最高の星空だ!!。流れ星も2度見られてMICKEYは上機嫌。そして、また寝た。

5:00
今日も食当の朝は早い。しかしまだ体に昨日の疲れが(^^;)・・・やはり歳かな・・。
不覚にもコッヘルをひっかけて、出来たキノコスープを三分の一こぼしてしまった(;_;)。
「ごめんなぁ(;_;)」と僕。「済んだことは、仕方ないやん(ーー;)」とMICKEY。
トイレに行ったMICKEYが「男性トイレが大渋滞で15人以上並んでるよ。先に行って
おいて良かったね(^^)」と。女性トイレはガラガラらしい。駅の逆バージョンかな。
さあ、いよいよ奥大日岳を目指す!
6:00
テント場を出発。昨日の夕方、地形図と斜面を眺めて、狙っていたショートカットルート
で尾根に出るべく、斜めルートで室堂乗越へと向かうことにした。
昨日の朝と同様に雪はガチガチに氷っていてピッケルも刺さらない。
テント場よりずっと西の方角から先行者が2名。同じルートを狙っている様だ。
テント場を出て称名川へ下る前にアイゼンを装着した。アイゼンは良く効く(^^)v
尾根に乗りきるまでに朝日にあたる場所にさしかかる。サングラスもつけた。

斜面を半分ほど登ったところで東からの朝日に照らされた。暑くなるぞ・・・。
ずっと先の先行者はP2390mへ行くようだ。僕らはその少し西の室堂乗越を目指す。
室堂乗越から奥大日方面を見る 雪崩れ部分と雪庇が見えてくる
6:40
室堂乗越。先行者はまだ東のP2390mにいるのが見える。
昨日登った雄山や浄土山方面を見る。綺麗だ! 剱岳も素晴らしい!。
別の先行者3人が奥大日方面に先に進んでいた。その先にも2人〜3人ほど山スキーを
担いでいる人が見える。どこから来たのだろう。尾根に来て初めて見えた。
バス道・七曲がり雪の大谷方面 美女平方面
7:40
見上げるような長くキツイ登りを終えるとカガミタン乗越。
美女平から室堂に来るときの高原バスで通った雪壁の七曲がりや雪の大谷のバス道が
グネグネと蛇行した形で南方下の雪原に見える。「上からあのバス道が見られるなんて
感動もの!」と僕。「ホント、すごいよね〜。綺麗な雪平原に蛇のように通ってるね(^^)」
剱岳もデーンと構えた素晴らしい姿を見せている。早月尾根をMICKEYに説明する。

奥大日岳が前方に見えるがスゴイ雪庇が見える。さらに雪崩れている斜面や雪庇に亀裂が
入っているのも見える。ルートはその左横だ・・・。行けるのだろうか・・・(^^;)。
南からの風が吹くと、地獄谷からの硫黄の匂いがきつく感じる。

先に山スキーを担いだ男性が一人斜面を登って行っている。次にいる先行の3人連れは
山岳ガイドさんと依頼者のご夫妻のようだ。ここで3人はシットハーネスを装着し、アンザイ
レンしザイルの持ち方を指導されている。コンティニュアスビレイが必要箇所があるのか??
3人は僕らより先に出発していった。「う〜ん、この斜面を登るのはアンザイレンじゃないと
マズイのかな・・・」と僕。「うわっ、ザックの腰ベルトのバックルが壊れちゃった。私、ここで
待ってるから行ってきたら〜(^^;)」とMICKEY。「修理可能。行けるところまで行こう」と僕。
雪庇に亀裂が・・・ルートはその左 雪庇横を慎重に通過
後ろから来た僕らよりやや年配の夫婦連れもここで休憩。すぐ登っていった。
「雪庇や雪質の状態を見て、行けるところまで行こう」と意を決して斜面の登りにかかる。
歩き出すとMICKEYは断然強い。僕はこういう下の下までズーッと見える斜面に弱い。
右の雪庇部分には常に気をつけて左寄りに登る。斜面の雪もまだ締まっていてアイゼン
がきく。朝の雪が締まっている時間帯を選んだ理由だ。途中に3カ所ほどクレパス様の
割れ目が走っており、ピッケルがズボッと入って冷や汗が出た。コワ〜・・・。
左斜面の斜度がキツイ。慎重に通過。「これ、下山時も怖そうな斜度やなぁ・・・(^^;)」
P2611m地点から奥大日岳への雪庇 七曲がりがさらにクッキリ見える
8:15
地形図のP2611m地点。大きな雪庇の上である。ここがテント場からも見えていたし、カ
シミールではここが「奥大日岳」とでている。ここがさらに西のピークより高いのでここ
で引き返す人が多いようで、先行していたご夫婦もここで引き返した。地形図ではさらに
西側のP2605.9m地点が「奥大日岳」と印字されている。山岳ガイドさんの3人連れは先
に100mほど進んでいる。「どうする?」とMICKEYに聞くと「行くに決まってる」と返事が
返ってきた。僕たちもあと少しだし右の雪庇部分を注意して左の傾斜にも注意して行く
ことにした。「左の斜面に吸い込まれそうで怖いなぁ」と僕。「何ともない」とMICKEY。
「スゴイ度胸やなぁ」というと「昨日の雄山の下りや浄土山の下りで慣れた」と(^^;)
奥大日への雪庇の左を慎重に通過 奥大日岳山頂から西尾根の雪庇
8:25
緩い下りの後、最後の緩い斜面を登り、右に行くとP2605.9m地点「奥大日岳」だ。
先行していたのガイドさん3人組が写真を撮っていた。山頂プレートを持っている。
山頂から少し急斜面を下った地点にあるプレートをガイドさんが持ってきたらしい。
スゴイ勇気!僕には絶対に出来ない・・・。
奥大日岳 山頂(2605.9m) 奥大日岳 山頂 (剱岳をバックに)
僕たちにも山頂プレートを貸してくださった。三脚を立てる場所も無くて(あると思ったの
は雪庇)親切にもガイドさんが大日岳方面をバックに僕たちを撮ってくださった。
お返しに3人でのショットを撮ってあげた。「ありがとうございますm(..)m(^^)」
僕の山頂バンダナショットは、反対側の剱岳をバックにMICKEYが撮ってくれた。
山頂がホントに狭くて下がって撮るにも斜面でメチャ怖い。下手な動きは命取りになる。
360度の大展望の写真を撮る。日本海も見える!! 「スゴイね〜!」とMICKEY。
さて、雪が緩みすぎないうちに下山にかかろう。ガイドさん達より先に出発した。
P2611m地点への帰路 剱岳が美しい
吸い込まれそうな斜面を通過 剱岳が段々と形を変えていく
P2611m地点に山スキーの人たちが集結している。ここから滑り出すらしい。こわ〜ぁ。
多くの山スキーの人が登ってきたので足跡トレースが沢山ありすぎ(^^;)
斜面の滑落に注意して慎重に下る。しかし長い下りだ〜。慎重に慎重に・・・。
朝、尾根に乗るときに行かなかったP2390mに寄って、山スキーの人たちが北の斜面に滑
降していくのを見物した。見ているだけで「コ、コワ〜(^^;)」の連続だった。
室堂乗越からの下り テント場(右隅上部)へ向かう
10:30
テント場に到着。「予定外の早さで完了したね。昼食も食べずに持ち帰ったね。明日の朝、
帰路につく予定を今日の午後にしようか」「その方が雪もゆるくて深く埋めたペグも抜
きやすいし、道も空いている。そうしよう!」
残っている食材をふんだんに使った昼食開始だ!。食当は忙しい(^^;)
キャベツと卵を塩こしょうで炒め、シャウエッセンのソーセージも16本炒めて、専用マ
スタードで「うめ〜(^^)」といいながら食べ、カレーライスも作りお腹は超満腹!!!。
さあ、室堂へ向かいましょう!
12:20
テント場を出発。食材は減ったのにやはり荷物は重い(^^;) それに晴天過ぎて暑い!!
室堂は観光客でごった返していた。美女平行きのバスは待ち時間もなく乗れた。
しかし、4年前と同様、ケーブルの待ち時間が1時間もある。待っていると「臨時代行バ
スを出します〜」とアナウンス。ケーブルは7分でぎゅうぎゅう詰め。バスは15分でゆ
ったり座れて立山駅に着く。2人同時に顔を見合わせて「決まり!」バスに乗った(^^)

立山駅で家で留守番の息子達に土産物を買い、MICKEYと昨年の赤木沢の帰りにも
行った「ウェルサンピア立山」の温泉で汗を流した。(700円 10:30〜20:30)
「さっぱりして気持ちいいなぁ(^^)」日焼け止めをしっかり塗っていたがヒリヒリする。
MICKEYは唇が日焼けで腫れていた。

岩峅寺駅のすぐ西にある雄山神社に立ち寄り、北陸道の富山ICから、がら空きの高速。
GWであっても、日と時間をずらすと普段と変わらず全くの渋滞知らずだ(^^)v
途中の静かなPAでラジオを聞きつつ具だくさんのラーメンを作って食べたり仮眠したり
しながら敦賀ICまで。昨夜に続き、阪神が巨人に勝った!!
敦賀ICからは、いつもの通り地道で名田庄・美山を通って帰った。ここもがら空き(^^)v。

今回の立山での山行で撮った写真は、224枚にもなっていた(^^)v
天候に恵まれ、晴天で強風もなく目的の春残雪時の三座ともに登頂できお参りもした。
食事も珍しくゆっくりたっぷり食べた。同行してくれたMICKEYにも感謝!
「また夏にも来たいね。綺麗だったわ〜(^^)」とMICKEYも喜んでくれたようだ。
本日の奥大日岳へのルート(赤:往路 青:復路)
この1つ前の記録は「立山・雷鳥平から雄山・浄土山」の記録です