【北摂西部】鎌倉峡と百丈岩周遊ハイク


【山 域】 兵庫 鎌倉峡・百丈岩
【日 時】 2008年5月6日(祝)
【メンバー】MICKEY、矢問
【コース】 JR道場駅−売店「やまびこ」−鎌倉峡−P269.2m・平田配水場
      −売店「やまびこ」−百丈岩・P292.2m−JR道場駅
早朝は放射冷却か、とても冷え込んだ朝だ。連休最後の日、半日の楽ちんコースにした。
短時間で、沢沿いの岩場のへつりや鎖場を楽しめるルートに今日は電車で行くことにした。
畑から湯気のように蒸気が 朝日がまぶしい百丈岩
7:15
JR道場駅から、鎌倉峡を目指す。昔の「太陽と緑の道」で近畿自然歩道の新しい道標が
しっかりある。冷え込みがきつく、駅は霧が舞っていた。
武庫川にかかる生野橋を渡りながら下を見ると、大きなコイが何匹も泳いでいる。

畑からも蒸気があがりはじめている。驚くことに吐く息は白い。冷え冷えするはずだ。
「おはようございます」地元の人が挨拶をしてくださる。こういう自然の挨拶は気持ちが良い。

「今日の朝は凄く冷え込んだね」「晴天なので直ぐに暑くなるさ。帰る頃は暑いぞ〜」
「暑いコースはいやよ」「渓流沿いだし、木陰のコースだから午前中は涼しい。心配なし。」

「第二名神高速道路・この位置を通ります」と看板で示されている。持参の地形図を見る
と百丈岩の北側を東西に走ると言うことか。このあたりも景観が変わるのも時間の問題。

7:50
上の方に百丈岩が見えてくると売店の「やまびこ」。今日はクライマーがいないようだ。
「スゴイ岩ね」「この百丈岩、MICKEYも知っている助役やBAKUさん、Taqさん達と
クライミングで登攀したよ。
50mの懸垂下降はスリリングだった。エイト環がロープと
の摩擦熱で凄く熱くなったよ」「鎌倉峡を一周してから登山ルートで百丈岩も登りましょ」
昨日の雨で葉が濡れている 下の鎌倉谷出合
売店「やまびこ」の前には「西明寺入道 北条時頼公遺跡」と刻まれた石碑と「鎌倉峡」のいわれの
説明看板がある。
  鎌倉峡:江戸時代の「摂津名所図会」にはこの鎌倉谷を「かもしか谷」のなまったものだと
        記するとともに、百丈岩については「高さ数十丈、岩上には百畳を敷けるより名とす」と
        述べている。室町時代より、有馬温泉を訪れた文人や、高僧たちは競ってこの地を
        訪れて、奇勝景観の美を絶賛した詩歌や紀行文をものすることを風流とした。

一説によると、鎌倉の北条時頼がしばしここに足を留めたので、船坂川のこのあたりを「鎌倉峡」と
呼ぶらしい。

「やまびこ」の直ぐ先の鎌倉茶屋の所から竹林を抜けて雑木林となる。昨日の雨で木々や笹は濡れ
ている。ズボンの腰から下が直ぐに濡れて冷たくなった。「直ぐに乾くさ。気にしない、気にしない」
まずは右岸を進む ロープでやや高巻く
8:05
下の鎌倉谷出合に出た。
「ここからはしばらく右岸の岩沿いを歩くよ。ロープやら鎖場もあるけど、なによりも、
岩の上の枯葉と濡れている岩が滑りやすいので注意して行こう」
奇岩も多い ロープで岩登り また沢筋に下る
少し高巻いたり、岩をへつったりと沢靴だったらなんでもないルートであろうが、登山靴は
滑りやすい。鉄筋の足場も岩に打ち付けてあったり、赤いペンキで丸印や矢印でルート
を示してある。
「滑りやすいよ」 「水量が多いと歩けないね」 左岸へ飛び石で徒渉
「ここで左岸に移った方がこの先進みやすそうだ」「もう少し右岸で進もうよ」
右岸で進んでいると、対岸(左岸)の岩場に鎖場が見えた。「やはりさっきの所で左岸に
渡れば良かったのに」「ここでも左岸に渡れると思うよ。飛び石を行ってみる。」
飛び石をうまくダブルストックを使ってMICKEYは渡りきった。後に続いた。
左岸を進む 岩場をへつり気味に巻く
左岸を進むとまたロープや鎖場がある。岩を抱くようにへつっていく。
沢靴でなく登山靴であるので、濡れるわけにはいかないため、慎重になりすぎてはいるが、
沢登りで慣れているのでMICKEYもうまくへつって進んでいる。
あとはのんびり歩き 上の鎌倉谷出合はもうすぐ
ダムからの放流についての看板。ここが上の鎌倉谷出合。ここで沢沿いのルートは終了し
神戸市と西宮市のゆるやかな市境を登り、木陰のハイキング道となる。
この北のP324mのことか「ロクゴ山一帯は入山禁止」と有馬警察と山主の看板。
このあたりから荷造りロープで山をぐるりと囲んである。松も多いし松茸山なのだろう。
青石古墳 内部も、のぞきこめる
9:35
上に送電線をみてすぐに青石古墳がある。
7世紀のものであると、西宮市教育委員会の説明看板がある。
この先で上を見ると水色の大きなタンクが見え始める。平田配水場だ。
タンクを目指して、ハイキング道から左斜面へはずれて、かすかな踏み跡を登り、タンク
周囲のフェンスを、時計回りに回ると三角点のあるピークへと行けた。
雨乞い地蔵尊 269.2mの三等三角点
9:45
雨乞い地蔵尊が祀られている。背後は古墳とも言われている。
269.2mの三等三角点(点名 東山T)もある。ここからはしっかりした道を下る。
平田配水場の正面に出て、百丈岩・道場方面へと進む。
そこの左手にある道標には「鎌倉峡廻遊コース(上級者向き)」とあった。

右は神戸市立セミナーハウスで、その向こうに百丈岩の岩壁が見える。
藤の花がスゴイ範囲で咲いている。「綺麗だな」花が多い分、蜂も多い。
藤の花が満開 制限荷重150kg
「百丈岩へは地形図には無いけど、ショートカットルートがあるような気がする。
送電線の下に道があればいいのだが・・・。堰堤もありそうだから渡れるかも」

10:05
巡視路らしき入り口を右手に発見!。「ショートカット出来そうだ。進んでみよう」
途中の小さな谷にアルミ橋がかけてあり「制限荷重150kg」とある。1人ずつ渡る。
「もうすぐ堰堤よ」 「渡れる!良かったね」
ツツジが綺麗に咲いている鉄塔を過ぎて下っていくと堰堤があった。
「渡れそうな構造よ」飛び石のような構造になっている。MICKEYが先に飛び渡る。
そこを進むと、朝通った畑の所の道に出た。木陰道を売店「やまびこ」へ向かう。
百丈岩へ登り開始 鎌倉大権現の石碑
10:30
売店「やまびこ」横から、岩登りクライミングルートは右、我々は左の登山ルートを進む。
売店の横の池には大きなコイが泳いでいる。百丈岩まで350mとある。直ぐだな。
「思ったより登りやすいね」 「鎖やロープもあるね」
鎖場もあるが、別に鎖をつかまなくても簡単に登れるルート。ご夫妻連れを途中で抜いた。
振り返ると、先ほど登った雨乞い地蔵のあったピークと配水場のタンクが小さく見える。

右手に百丈岩がどんどん近づく。2000年にあの岩場を登ったのを思い出す
50mの懸垂下降のあと、ロープの結び目が岩場に詰まって回収できず、この登山道で、
助役がロープをはずしに再度上に登ったのを思い出す。
百丈岩 「展望が凄く良いですよ〜」
10:40
百丈岩。たった10分登ったら着いた。「落差60mの岩峰」とある。展望が素晴らしい。
三田方面の町並みが一望できる。JR道場の駅の方も見える。

「カラビナをかけるボルトが打ち込まれているね」とMICKEY。
先着の男性2名とご夫妻連れは、登ってきた道をまた下って行った。
三田方面の町並みも一望 三角点の手前から/大蛇ーのよう
三角点はここではなくまだ先にある。三角点を経由して、静ノ池方面へと進み、途中で
北への進路をとれば道場駅へと行けるはず。
三角点に行くまでに、百丈岩を別角度から見る展望ポイントが2箇所ある。
「何となく、大台ケ原の大蛇ーのような感じに見えるね」「本当だなぁ」
三角点292.2m地点。ここからも気持ちの良い木陰の道。
三角点・292.2m地点 ここから北進で下り開始
「静ノ池・百丈岩」と道標がある所の前に、斜めに下り出す北への踏み跡があった。
「これを進もう」静ノ池へのルートから離れ北へと進んだ。
途中で地形図の点線とは違うルートとなったが、北へ進んでいるのでそのまま進む。

送電線の巡視路にぶつかった。右へと進み、左の谷筋に北へ進む踏み跡があるので、巡視
路を離れてその踏み跡を進んでいった。歩きやすいルートだ。

11:25
竹林となり、住宅がすぐ左に迫ってきた。「うわっ」住宅の真横の階段に出て道路に飛び
出した。朝通った道路で、MICKEYはその地点の畑にポンプ口があったので覚えていた。
畑仕事の女性が「こんにちは。今日は暑くなったね」と声をかけてくださった。

11:40
道場駅。電車が来るまで15分程ある。誰もいない静かなホームでおにぎりを1つ食べた。
雲一つ無い真っ青の空。「弁当も手つかずだし、コーヒータイムもとらなかったな」
「暑くて朝と今との温度差はスゴイと思うよ。暑くなる前に帰れてよかった!」

帰路の途中で、たまに行くインド人シェフの店の美味しいカレーを食べてから帰った。
昼までの短時間お手軽コースで連休最終日を締めくくった。
本日のルート
この1つ前の記録は「【芦生】新緑の芦生・赤崎中尾根」の記録です
2000年11月の百丈岩クライミングの記録にリンク