【但馬】黄葉盛りの氷ノ山


【行き先】 氷ノ山(まど登山口から登る)
【日 時】 2018年10月28日(日)
【メンバー】MICKEY・矢問 
【コース】 まど登山口-神大ヒュッテ- 氷ノ山1510m山頂
      -神大ヒュッテ-大段ヶ平登山口-瀞川氷ノ山林道-まど登山口
 
義父の介護と春からの義父宅の畑作業開始で、二人ともなかなかまともな登山に行けず、
相棒とともに登山をするのは、昨年2017年9月の伊吹山以来で約1年ぶりとなる。

昨日の夕刊に氷ノ山の紅葉の写真が出ていたので今日は混むかもしれない。
早く登り早く下るという時間差登山で、静かなルート取りを望むMICKEY。

家を朝4時に出て、新名神、舞鶴道の西紀SAで朝食をとり、北近畿道の八鹿氷ノ山IC
で下りて親水公園に着くと、すでに沢山の車がある。昨日から着いている人達のようだ。

先週まではまだ道路の災害復旧工事が終わらず、手前の氷ノ山国際スキー場の駐車場で
しか登山の人の車は駐車できなかったという。今年の台風の傷跡はまだ各地に残っている。
親水公園までの細い道の崩れた路肩は、まだ鉄板が敷いてあり、普通車がギリギリ通れる。
観光バスで来た登山目的の団体は、今も氷ノ山国際スキー場に駐車しないとならない。

「多そうだなぁ・・・。ルート変えようか」と僕。「大段ヶ平から登りたいわ」とMICKEY。
昨夜、念のため台風後の林道工事の状況をネットで調べておいた。ここから大段ヶ平まで
の林道も通行可能と出ていたのでMICKEYの希望通り大段ヶ平へと向かうことにした。

東尾根登山口には車が4台と少ない。その先のまど登山口を過ぎて鵜縄集落への分岐の所
まで来ると、なんと車両通行止めのゲートがあるではないか!

「災害復旧工事中・車両通行禁止・6月1日から11月20日まで」とコーンとゲートで
通せんぼ。「なんてこった・・・・・」。「親水公園からは人が多いのでイヤ」とMICKEY。
少し戻り「まど登山口」から登ることにした。ここは先着の車が1台のみ。誰もいない。
気温は5℃と冷える。
   
   
7:00
まど登山口を出発。すぐに丸太階段が始まる。静かな尾根ルートでMICKEYも満足そう。
東尾根登山口からの合流点では東尾根休息小屋で1人の男性に会ったのみ。
ずっとブナの黄葉ルートが続く。MICKEYもジャンパーを脱いだ。
   
   
   
   
8:10
二つの木が1つになった「連理の木」。
括弧書きで「夫婦仲が良い」とあるが、微妙な絡み合った老木だ。

ドウダンツツジ群生のあたりは渋い赤の紅葉が続く。
人面岩のところで複数人のパーティーが下りてきた。昨日山頂で泊まったような装備だ。
そのあとも、下ってくる数人とすれ違った。
   
   
   
   
9:00
神大ヒュッテ。予想外に誰もいない。
だんだんと道も狭くなり二日前に雨もあったのでぬかるんでくる。
木道も滑り台のように斜めで滑りやすいので、慎重に進む。山頂の小屋が見えてきた。
   
   
   
9:40
氷ノ山 山頂。1510m。
「うわ~、風も冷たくて寒いね!!」とMICKEYは急いでダウン上着を着る。
多くの人が登ってこないうちに三脚を立てて記念写真を撮った。

「5年前の2月の雪の頃に、ここから氷ノ山越えを目指して、このあたりからラッセルし
たね」
とMICKEY。「あれもなかなか楽しかったなぁ」と僕。

「小屋の中も人が数人いるし、どこか風をよけられる日だまりで早いランチにしようよ。
朝食も5時前だったからおなかもすいてきたしね。」とMICKEY。

キャラボクの所へも行ってみたが、笹が以前よりも迫っていて、座る広いスペースは今は
無くなっていた。トイレのある展望小屋のすぐ横のバラスの所が笹で風を防げて日だまり
になっていて暖かいので、そこで早いランチにすることにした。
   
10:15
山頂は晴れていても寒いだろうと、具だくさんの味噌煮込みうどんを作ることにした。
畑で作った大根や白菜やにんじん、豚肉やウインナーも入れた。
「いい香り~」「あったまるなぁ」「おいしいね~」

食後はコンビニで買ったバウムクーヘンと、コーヒー豆をミルで挽いてコーヒーブレイク。
山頂避難小屋は人が増えてきたようだが、ここはトイレに来る人が来ては去って行くので
山頂付近とは大違いで比較的静かだ。

11:20
下山開始。
時間もあるので、ピストンは面白くないし、もっと黄葉・紅葉を楽しむことにした。
神大ヒュッテまで下って大段ヶ平まで行き、車が走らない車両通行止めの林道をのんびり
歩いて、まど登山口まで戻ることにした。

山頂避難小屋付近はバスの団体が複数のような人数になっていた。
いま山頂に着いたのか記念写真タイムのようだ。
「早くこういう所は通過しよう」と僕。「時間差登山のおかげで、ぬかるみ地帯も慌てず
マイペースで下れるね」とMICKEY。

登ってくる複数のグループとすれ違った。「山頂はさらに人でごった返しになるね」
小学生の息子さん連れのお父さんも登ってきた。息子さんは半袖Tシャツ。「山頂は冷た
い風で寒いですよ~」「大丈夫。ジャンバーがあります」と元気な笑顔のお父さん。
   
   
   
12:00
神大ヒュッテ。これから登るらしい4人ほどが休憩されていた。
僕らは、誰も歩いていない静かな大屋町ルートをとって、大段ヶ平へと下る。

12:15
大屋町避難小屋。ここからはまたまたブナ街道が続く。
「綺麗だなあ」「いいよねぇ」と上を見たり左右を見たりしつつのんびり歩く。
   
   
   
   
12:45
大段ヶ平。車が20台弱駐車している。東屋でランチ中のグループもいた。
「車両通行止め」のゲート横から林道へと進む。ここからまど登山口までの林道もブナや
トチノキ、県下一のハリギリ、県下一のミズナラなどの巨木や、いろいろな木々の紅葉や
黄葉を満喫できる素晴らしいルート。下り中心なので疲れた足にはありがたい。
「綺麗だなあ」「いいよねぇ」の二人の声ばかりが続く。

何度かオフロードバイクが走ってきた。車両通行止めのゲートを開けて自己責任で走行して
いるのだろう。本当に車両が通れないような道路状況なのだろうか。

未舗装のところもしっかりバラスも敷いてあり、全く車両通行に問題ない区間だと思うのだが。

「菊の葉に似た大きな葉。平べったい果実を沢山つけてる変な背の高い草よね」とMICKEY。
「これはタケニグサ。毒草。円筒状の茎は中空で切るとオレンジ色の有毒な汁がでるよ」と僕。

「かわいくて綺麗な赤い実。おいしいのかな」とMICKEY。「ちょっと1つ口に入れてみる?」と僕
1粒口に入れると「ゲッ! まずいっ! うえっ!」と吐き出した。

「さっきのはヒヨドリジョウゴと思うな。ヒヨドリが好んで食べるわけでも無いけどね。ソラニンと
いうアルカロイド系の毒を含んでる。ほら、同じナス科のジャガイモの芽に含まれているのと同じ
成分」と僕。「この林道では、なんか毒のある草本が目につくよね・・・・」とMICKEY。

「今の時期は花ももう終わってるし、葉などをしっかり観察しなかったので、ヒヨドリジョウゴでは
なくマルバノホロシかもしれないけど・・。果実の付け根はハダカホオヅキにも見えたけど・・・。
あ~、同じナス科でも、いろいろな見分けポイントをちゃんと見ておかないとだめだよなぁ」と僕。

「戻って、もう一度見てみる?」とMICKEY。「いや、もう先に進もう。カメラのモニターで写真を
見ると、どうもハダカホオヅキの果実だよなぁ・・・」とモニターを見つつ歩く僕。
道ばたにはヤマジノギクも咲いていた。
   
   
   
14:20
鵜縄分岐。このあたりの鵜縄の杉林は平成15年に有名になった「鵜縄式間伐発祥の地」。
ここは、今朝Uターンした地点なので、ここから5分ほど歩けば「まど登山口」だ。

「あと少し。頑張ろう」と僕。
「林道歩きもほとんど下りだし、紅葉や巨木が素晴らしかったし、車両通行止めのおかげ
もあり静かだったね」とMICKEYも満足そう。

14:25
まど登山口に到着。

朝の車はなくなり、別のジェミニが1台停まっていた。
「登りも下りも時間差登山で、本当に久々に静かな良い登山ができたわ」とMICKEY。
「山頂の多人数と登りや下り途中で会わずにのんびり歩けてよかったなぁ」と僕。

親水公園から先はすごい人数が福定の駐車場へと歩いていた。観光バスの人たちだろう。
 
久々の「万灯の湯」 800円・・・以前は600円だったが、いまは11:00~12:00受付のみ600円。

2004年11月に開業)した公営入浴施設だったが、2008年8月の氷ノ山の布滝谷の沢登りの後に
寄ったときは燃料高騰につき運営ができず閉鎖されていたり、翌2009年の8月に氷ノ山
登ったあとに寄ったときは再オープンしていたり、指定管理者の撤退などで閉館して
いたりといろいろあったが、昨年2017年11月にリニューアルオープンしたのだ。

ジェットブローの付いた石造りの寝湯で、ゆったりとした心地よさで汗を流し15:15帰路についた。

北近畿道も舞鶴道もすいすい走り、大渋滞の宝塚を通らなくても良い新名神で運転も楽。
途中の讃岐うどん店で早い夕食を済ませ、18:10帰宅完了。地元の祭りも終わっていて静か。

「やはり山はいいよなぁ」と僕。「また登山も再開しようかな」とMICKEY。「いいねぇ」と僕。
歩数計の表示は、19,383歩、15.3km、1,596kcal、脂肪燃焼63.9g。 
本日のルート/青線 
 
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