【湖北】11年ぶりの花の伊吹山でランチ&コーヒー


【山 域】湖北・伊吹山(1377.3m)
【日 付】2017年9月30日(土)
【コース】上野・ゴンドラ乗り場横丸新駐車場-ケカチの水横の伊吹山登山口
      -表登山道-伊吹山(1377.3m) ピストン
【メンバー】矢問・MICKEY
今日は晴天という予報だ。「山に行きたいなぁ・・・」
二人とも仕事や介護のことで色々とストレスが溜まる毎日で、近頃は山らしい山にも行っていない。

気分転換に展望の良い山でゆっくり食事とコーヒータイムを楽しもうと、2006年10月に登って以来
11年ぶりの伊吹山へ行くことにした。
 
朝5時過ぎに昼用の米を洗ったりなどの準備をして、6時過ぎに家を出た。
家を出てすぐの民家前を丸々と太ったアライグマが歩いているのに驚いた。
水路に入って逃げた。近くの畑で食べ物をあさり太ったにしても肥満気味だった。

名神は空いていたのに、彦根近くで車が横転しており予期せぬ渋滞となった。
なかなか進まない・・・・。「まあ、今日はゆっくりするのが目的だから、いいか・・・」
高速道路を米原で下りて上野地区へと向かう。
 
上野の集落に入って驚いた。手招きしている年配者が道路沿いのあちらこちらにいる。
いろんな家から「ここに駐車しろ」「上の駐車場はもう一杯だ」「上にはハングライダー
の人しか行けない」「林道は許可証がいる」などといろんな理由を言って勧誘が続く。

料金も400円や500円とバラバラ。「ゴンドラ乗り場まで行く」と返事すると、言葉
遣いも辛辣に「勝手にしろ。はよ行け!」とばあ様にまで怒鳴られた。

「スキー客が来なくなってからは、こんなにも数々の駐車場勧誘をくぐり抜けるのにも
労力が要るようになったとはなぁ・・・。」11年の間に変化していたのには驚いた。
ゴンドラ乗り場はもう稼働していないが、11年前はその横の広場に駐車したので、とり
あえず、三之宮神社前を時計と逆回りで進み、ケカチの湧横の伊吹山登山口の先の
目的のゴンドラ乗り場横の駐車場までは車で登ることに決めていた。
   
8:45
今回、その広場は私有地なので勝手に停めるわけに行かず、その隣の「丸新駐車場」
停めることにした。下の勧誘を受けたおじさんやおばさん達とは大違いの優しいおじさん
だったので僕もMICKEYも好印象を受けたようだ。

フラットなアスファルト舗装の広い駐車場で、トイレや靴の洗い場も更衣室もあるし、
料金も下とは違い「300円」と実に良心的

(ここに来るまでの手前の強引な民間駐車場を避けたい場合は、ファミリーマートのとこ
ろから東へと伊吹小学校横を通って行くと三之宮神社前に来る。勧誘は数カ所あるが)

この先の林道が許可車だけになっているらしくゲートがある。
ここまでは強引な駐車場勧誘を通り抜ければ、11年前と同様に来られる。

下の駐車場の執拗な勧誘のことをおじさんに話した。今までの変化を教えて下さった。
(ここはグーグル地図にも載っていて、口コミもとても良いようだ。)

「林道で1合目合流点までは遠回りなので、少し下って11年前同様に「ケカチの水」の
登山口から登るほうがいいよ」と、おじさんの言葉に従うことにした。
   
   
   
   
   
9:00
名水「ケカチの水」の横から登山開始。「入山料300円」とあり、ポストのような箱。
11年前より1時間半ほど出発が遅いが、あの時よりは暑さもマシだし風がある。
スキー場までは樹林帯で日陰になっている。

茎を占いに用いるという白いメドハギの花、3枚の萼片が赤くて下の1枚が白い紅白の
ミズヒキの花、白いウドの花も咲いている。アキノタムラソウ、シロヨメナなどが楽しめる。

9:25
「1合目・標高420m・山頂まで5080m」の道標。売店横で沢山の人が休憩中。
僕らはそのまま歩いた。
   
   
   
   
   
9:50
2合目から3合目まではスキー場を巻くように右(東)へと行く。左手に石仏がある。
以前は無かった説明文があり、「ひろきち地蔵」というらしい。
   
   
   
   
左に進路が変わり3合目が見え始めると伊吹のどっしりとした姿も見え始める。
ガマズミも赤い実を沢山付けている。
   
   
   
   
   
   
   
   
「青空に映えてすごく綺麗ね。ススキも多いしネジバナやヨウシュヤマゴボウ、
ツリガネニンジン、ヒヨドリバナなどの花も案外まだ咲いているのね」とセリフも
11年前と同じだ。違うのは鹿よけネットが増えていたことと、今日はガスが
全く無くて真っ青な空。「今日は最高だね!」

伊吹山も芦生と同じく鹿による植物の食害が増加しており、京大のT先生達も
協力して防鹿ネットの設置活動をされている。この前は丁度用事があり先生に
協力出来なかった。
   
   
   
   
10:30
3合目の懐かしい11年前は新築だったトイレ。いろんな花も多く咲いている。
「あ~、久々の山で疲れた~。ここで待っていようかな」とMICKEY。
「ゆっくりと1歩1歩進めばいいし、良い天気だし、頑張ろうよ」と僕。

このあたりも鹿の食害がひどいらしく鹿よけネットが張り巡らされている。
   
   
   
10:50
5合目には11年前は綺麗だったテーブル付きベンチがすっかり古びてしまっていた。
今も自販機が1台あった。「コーラが飲みたい」とMICKEY。
缶コーラは190円が200円になっていた。1缶買って二人で半分ずつ飲んだ。
ここからはしばらくトリカブトの花が沢山咲いているのが目に付く。
   
   
   
11:10
6合目の避難小屋は11年前に全面改修工事中だったが、今は立派な姿で青空に
映えている。

「11年前の8月から11月に工事してたなんて覚えていないわ」とMICKEY。
「5合目まで車で機材を運び、そこからは人力で運んでおられたよ」と僕。

建物外に貼ってあるプレートを見ると「整備年度 平成18年年度」とある。
「やはり11年前だろ。」「あらホントだわ」内部をのぞくと、とても綺麗な部屋だった。
   
   
   
   
「稜線が青空に映えて美しいよね~。アルプス並みよ。やはり晴れた日はいいね」と
MICKEY。咲いている花の写真を何枚も撮ったりしながらゆっくり登る。

この山は運動靴で登る高校生の団体も多い。小学生を連れた親もいる。ペットボトル1本
だけを手に持った空身の男性もいる。山ガールも大変多く、多様な登山スタイルだ。

6合目から7合目に向かう途中、登山道の西の方の平等岩(行導岩)に立つ伊吹山今輪堂が
青空にはえて綺麗だ。

12:00
8合目の祠のところに着いた。ここでも沢山の人が休憩している。僕らも少し休憩した。
16年前の1月もここで休憩し、11年前の10月もここで休憩した。
今日は、琵琶湖方面も美しく見えるし、下のスキー場までの景色もとても素晴らしい。

上を見あげると青空にはえた稜線が見えて自然に笑顔になる。
「心が洗われるような青空よね。気持ちが良いわ~」とMICKEY。そこが9合目。
この辺りからはリンドウの花が目につき始めた。
   
   
12:20
「着いた~」日本七高山霊場・大乗峰伊吹山寺も開いていた。その横の売店も営業中。
11年前の「だれもいない時間」ではなく、すでに11時を過ぎているので、北部の山頂から
すぐの駐車場から簡単に登って来る人達も沢山居て、山頂付近はすごい人の数だった。


「測候所の横にある三角点に行くより、先にコーラだね」「天気は良いが風はきついなぁ」
売店でペットボトルコーラを1本買って2人で飲んだ。250円だった。

(測候所は無くなっていた。2001年(平成13年)3月31日 に 伊吹山測候所の観測が終了し、
跡地は2010年に撤去されて更地化された。 )

日本武尊の石像前で写真を撮り、三角点に行き、北側ベンチに行ったがすごい風。
「南側の展望ベンチに移動しよう」とMICKEY。そこで昼食用意。
   
   
   
   
12:50
メスティンで「ほったらかしご飯」を焚こうと2度3度トライするも、固形燃料が強風で
消えてしまう。 「ガスで焚くしかないか・・・」と強風と戦いながら、ガスで炊いた。
持参したおでん2人分もコッヘルで温め、ピリ辛キュウリも添えてランチタイム開始。
「ご飯もうまく炊けてるし、おでんもおいしいわ!」と空腹のMICKEYも満面の笑顔。

ランチ後は、ポーレックスのミルでコーヒー豆を挽いて、先日自作したヒノキのKuksa
(ククサ)にコーピーをドリップ。
「うわ~、おいしいね!」とウインドブレーカーを羽織ったMICKEYのお褒めの言葉。
チーズタルトやケーキも、コーヒーに良く合う。Kuksaは口が当たるところも優しい感触。

11年前、兵庫と鳥取の県境の氷ノ山にいるたんばのたぬきさんご夫婦やだっちゃんと
直線距離で170km程ある滋賀と岐阜の県境の近くのこの伊吹山との間で、初めてハン
ディー無線機で交信したのを懐かしく思い出す。

「今日も無線機持ってきているのに、無線交信はしないの」とMICKEY。
「今日は、美しい景色を楽しみながらまったりと時間を過ごすことにする」と僕。
空気の層ができているのだろうか、雲の姿に、きっちりとまっすぐな底辺ができている。
   
   
   
13:50
下山開始。
下にはスキー場、南には霊仙山、西には琵琶湖を見ながら、そして振り返ると青空に
はえる伊吹山を楽しみながらのんびりと下山する。ピストンとは言え、下山しながら
眼下の琵琶湖や2002年1月に登った向かいの霊仙山の姿を楽しめるのはこの山の
良い所だ。「風が冷たくて気持ちいいね。」とMICKEY。

前を歩いているご夫婦が「ヒィーッ」という大きな声が左手から聞こえて来たのを驚いて
「あれは何かしら」「鷹かなぁ」と言っているので、「あれは鹿の警戒音ですよ」と教えて
あげた。マムシグサももう結実している。

登りの時に見た小学生の男の子を連れたお父さん。子供さんは運動靴。
登りは良くても、下りはゴロゴロした石でスリップを繰り返している。
捻挫しなければ良いのだが。高校生達の団体も下りてきた。山ガール達もいる。

15:15
3合目のトイレ横の日陰ベンチで10分ほど休憩。東屋には花の写真が貼ってある。
「あ~、気持ちよい風。ここで眠りたい」とMICKEY。

16:20
ケカチの湧の横の登山口に出た。駐車場へと林道を少し歩き到着。
おじさんが「良い時間に下りてきたね」と笑顔で迎えて下さった。

「以前、ジョイ伊吹の薬草の湯に行ったのですが、まだありますか」とたずねると、
「あるよ。伊吹薬草の里の湯だね。地図をあげよう」と地図と道順を説明して下さった。
「また来るときはこの駐車場に来ます。山友にも推薦しておきます」と僕。
「ありがとう。うれしいねぇ~」と笑顔のおじさん。
   
16:40
伊吹薬草の湯のアーケード状の入り口上に伊吹山が見え、青空に映えて美しい。
以前は300円だったが、倍の600円になっていた。スゴイ値上げ!!

もう少し洗い場が多く、脱衣所が広ければ良いのに、ちょっと狭いのが玉に瑕。
さっぱりと汗を流し、帰路についた。

「いい山だったね」と僕。「天気もランチもコーヒーも良かったよ」とMICKEYから
久々のお褒めの言葉。「水や重たい荷物を担ぎ上げたかいがあったよ」と僕。

家まで2kmの所の国道上に横転車とパトカー数台とや消防のレスキュー車が。
今日は行きも帰りも横転車の事故があった。途中のめし屋で夕食タイム。

20:00
安全運転で往復280km。本日の歩数は 16,815歩、3,319kcal、 消費脂肪62.5g。
明日は有馬富士公園で森林インストラクター兵庫会の樹木説明研究会だ。
担当樹木の予習をしておこう。
 本日のルート
 
  この1つ前は「【北摂】9月の舎羅林山で鹿6頭と遭遇」の記録です