【湖北】6月の花とブナ林の横山岳


【山 域】 湖北/横山岳1131.7m
【日 時】 2017年6月17日(土)
【メンバー】矢問 単独 
【コース】 白谷登山口8:10-太鼓橋-経の滝-五銚子の滝-11:20横山岳1131.7m
     -12:15東峰-東尾根コース-13:30夜這橋-網谷林道-14:00白谷登山口
 

いろいろあって気分もすぐれず、しばらく行けていない登山に久々に行こうと、朝5時半
過ぎに家を出た。
18年ぶりに湖北の横山岳へと向かった。この山に相棒と登ったのは平成11年の5月
行った5月は花が多かったこと、ロープを持っての急登、下山の急下降、杉野山の会の方
たちが整備されていたこと位しか印象に残っていないが、積雪期にこそ、また行こうと思い
つつ、18年も経ってしまった。「6月はどんな様子だろうか・・・。花はあるかな」

今日は、展望の良い東峰を回ってブナ林を楽しんで下山する予定にしている。 
   
   
8:00
北陸道の木之本で下りて、気温表示16℃の308号線から案内板に従って杉野の集落の
細い道を走り、白谷登山口に着いた。

ネットでは知っていたが、登山口には登山地図や花などの写真が展示されている小屋が
出来ており、何よりも駐車場がとても綺麗になっていたことに驚いた。
車は4台ほど停まっている。1人の男性が登山準備されていた。「人は少なそうだ」
   
   
8:10
登山届けポストのノートに記入して、中に置いてある登山地図を1枚頂いて出発。
18年前と同じく、白谷本流ルートを登ることにした。尾根筋よりは花が残っている確率が
高いと思ったからだ。
   
   
   
   
クマの糞の目撃情報も多いので、熊よけ鈴を2つぶら下げて誰もいない道を歩いた。
すぐに花が目につき始め、写真を撮り始めた。南からのルートで太陽の直射日光を心配し
ていたが、谷筋のルートは日陰が多くて、暑がりには助かった。
   
   
   
   
8:55
途中で広域基幹林道横山岳線とぶつかり、林道へはアルミはしごで登り、少し西へ歩くと
赤い「太鼓橋」がありその右手(左岸)を登山道は続く。このあたりも花が目立つ。
花を写していると、後ろから来た1人の男性が先に行った。今日の僕はゆっくり登るのだ。
 
9:10
「涼しい沢風が来るなぁ」と思っていると17mの「経の滝」が前方に見えた。
昔は杉野に栄えた横山神社の山岳霊場で、新宮寺の僧が滝で身を清め、写経したことに
由来するらしい。
日陰に入り、ザックからデジイチ(EOS 7D mkⅡ)を出しPLフィルターを装着。
滝の前でのんびりしていると、ご夫婦がやってきて先に行かれた。僕はしばし休憩。
   
   
   
   
ロープのついた急登部分が点在するため、前のご夫婦の速度も落ちるが、離れてのんびり
花を観察しつつ登りたいので、花や蝶の写真を撮りながら、近づきすぎないように進んだ。
 
9:55
五銚子の滝。先行のご夫妻が休憩されていた。僕が到着してカメラを出していると出発された。
この滝は横山神社に捧げるご神酒を清めたことと、滝が5つに分かれていることから
付いたという。20.5mの高さは迫力がある。
のんびりと休憩しつつ、滝を撮った。
   
   
   
   
   
   
   
急登が続くが木々の日陰になるため、比較的涼しくてありがたいルートだが、やはり少し
ペースを速めると汗が出てバテる。
   
   
   
11:20
横山岳 1131.7m山頂(西峰)
途中で先に行かれた男性1人と、ご夫妻のみがいらっしゃった。
山頂での花などの写真を撮っていると「お先に」と、男性は三高尾根(-コエチ谷)の方へ
と行かれた。18年前にMICKEYと下ったルートだ。

少し昼には早いが、急ぐ予定もないし、日陰で弁当を食べることにした。
出発されるご夫妻が「コエチの方は展望も無いので、私たちは東峰へ行きます。どちらの
ルートで行かれますか」とおっしゃったので「私も東峰へと行くつもりです」と答えた。

山頂は僕一人になった。弁当を食べながら、無線機FT1Dを出してAPRSを発信。
これで、家にいる相棒にも無事横山岳に登頂したことが分かるというものだ。
琵琶湖や余呉湖も見える。静かな山頂だ。
   
   
   
   
11:50
西峰を出発。
ブナ林の日陰が続くので、西から東へと歩く尾根筋と言いつつも快適に歩ける。
東峰手前になってくると岩稜帯も少しあり、北側も南側も素晴らしい展望が開ける。
振り返ると、先ほどの西峰もこんもりとして見える。

今まで登ったことのある湖北の山々も良く見える。遠く白山には残雪も見える。
「やはりこちらのルートにして良かった」と思った。

東峰手前の展望の開けるところで、先行されていたご夫妻はお弁当Time。
「お先です」と僕は東峰へと向かった。
   
   
   
   
12:15
東峰からは下りが始まる。すぐにブナ林の日陰になるため、これまた助かった。
春よりも葉の色が濃くなってはいるものの、やはりブナ林の光は気持ちよい。
「ブナ、ブナ、コブナ、おなかが空いた、ブ~♪」と小声で歌いながら下った。

東進から尾根道を南下するあたりで、男性が2名登ってきた。また10分ほど下っていく
と男性が3人登ってきた。
登ってきた谷筋よりは、はるかに花の数は少ないが、時々目を楽しませてくれる。

あと半時間で林道に出るというあたりで、先行して下っている1人の男性が見えた。
あまり近づかないように距離を開けて歩いたが、林道手前の急下降前に休憩されていたの
で抜いていった。
   
   
   
   
13:30
最後は本当に急なジグザグ下降で林道に降り立った。

少し先に「夜這い谷」があり、「夜這いの水」が「夜這い橋」の所にあるのを知っていた
ので、喉も渇いたし行くことにした。なぜ、こう言う名前になったのか知らないが、なん
となく精が付きそうな気がして、がぶがぶと飲んで喉を潤した。

少し戻ってここからは林道をずっと下山する。この林道も樹木の影が多くて助かった。
道沿いにはアザミ、林道の法面にはホタルブクロが沢山咲いている。

林道の前方に何か黒い動くものが・・・。「イノシシか?」と思いきや、大きな猿!!。
猿は苦手だ。正直あの牙をむく顔は恐い。向こうが立ち去るのを待ってから歩き始めた。

14:00
駐車場に到着。車は6台ほど。流石に久々の山はやや疲れたが、静かな登山が出来た。
花も予想以上に楽しめたし、何よりもブナ林の中を歩けたのが良かった。

帰路では朝の16℃から、27℃になっていた。エアコンをかけて、車でも車載器FTM350A
でAPRSを発信しつつ走行。
木之本から北陸道に乗り、途中の神田PAでInstagramを見ながら30分ほど休憩。

17:30
渋滞もほぼ無く、帰宅完了。(片道167km、高速代片道3,160円)
APRSを見ていた相棒は、帰宅時刻を推定してお風呂を沸かしてくれていた。感謝。

明日は第3日曜日。能勢妙見山の整備活動ボランティア参加日だ。体にムチ打ってGO!
 
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