【兵庫】宍粟市・残雪もほぼない赤谷山


【行き先】 播磨 宍粟市 赤谷山 1216.6m
【日 時】 2016年3月20日(日)
【メンバー】MICKEY・矢問
【ルート】新戸倉トンネル横駐車スペース-赤谷山登山口-赤谷山
     -戸倉スキー場-国道29号線-駐車スペース 
今年は雪山やスノーシューを履いて歩く山に、ろくに行けなかった二人。
今年は芦生もどこも雪が少なくて、福井や岐阜など遠出しないともうスノーシューを楽しめない。

扇ノ山の林道も昨日雪がほぼとけたというが、明日は11mの強風予報が出ている。
「少しの雪で良いし、短かい距離で展望の良い静かな山」というMICKEYのリクエスト。

奥美濃は遠いと言われ、氷ノ山は距離が長いと却下され、天気が良さそうな赤谷山にした。
3月の初めは赤谷山にもまだ雪があったようだが、いまはほぼとけているだろう・・・・。

前日にお彼岸の実家の墓参りを済ませて、朝6時過ぎに家を出た。
   
   
8:30
戸倉トンネル横の駐車スペースから出発。今日のルートは5年前の5月に歩いたルート
29号線の路肩には50センチほどの雪が続くが路面には雪が無い。林道をゆっくり登る。
林道の路面にも雪が出始めた。鳥の声が多い。よく見るとシジュウカラだ。カメラを出すと
パァ~ッと飛んで逃げる。「この鳴き方は仲間を集めたいときの鳴き声だったな」と僕。

先日のNHKニュースで、「シジュウカラ」には異なる鳴き声を組み合わせて複雑な意味
を伝える能力があり、その組み合わせには「文法」もあることが、総合研究大学院大学の
10年あまりの研究で分かったらしい。ヒト以外の動物で、文章で情報を伝える能力が
明らかになったのは、これが初めてとのこと。

仲間に危険を知らせる場合は甲高い声で「ピーツピ」と鳴き、仲間を集めたい場合は濁っ
た音で「ヂヂヂヂ」と鳴くらしい。また、2つの鳴き声を組み合わせて「ピーツピ・ヂヂヂヂ」と
鳴く場合は、「みんなで集まって天敵を追い払う」という複雑な意味らしい。

林道の残雪が多くなりつぼ足ではつらい。スノーシューを出し、履いて歩く。
「出番があって良かった。」と僕。「ずっとボッカかと思っていた」とMICKEY。
日当たりの良い林道のカーブ部分は雪が無い。雪があったり無かったりの連続。
   
   
9:45
林道から登山道に入る。ここでスノーシューをザックに収納。風は冷たい。
最初の急な斜面に固い残雪が多かったらと、念のためアイゼンも持参したが必要なかった。
こういう登りではダブルストックは楽で良い。MICKEYは半袖になっている。

登るにつれ、次々に大きなブナが現れる。「新緑の頃、素晴らしいだろうねぇ」とMICKEY。
5年前の5月の話しをしたら「今年も5月に来れば良かったのに」という。
   
   
 「大きな糞があるよ。熊の糞のようね」とMICKEY。鈴を鳴らす。

立派なブナのアーケードのような所を過ぎるとまた残雪が増えた。
鹿の足跡を利用して登る。寒暖計がぶら下がっている。見ると気温は2℃。

山頂直下の登りはしばらく残雪が続くが、ゆっくり登れば問題ない。
   
10:40
赤谷山 山頂。陽当たりの良い山頂には雪は全く無い。周囲の笹の中に少し残る程度。
5年前の地形図では標高1216.4mだが、今の地形図では標高1216.6mとなっている。

青空になったり曇ったりの繰り返し。

大きく見える氷ノ山の山頂はガスに覆われていたり厚い雲に入ったりしている。
氷ノ山の残雪も例年に無く少ないのがよく見える。

天気予報通り赤谷山にして良かった。
 
久々にSOTOのガソリンストーブで湯を沸かす。日が照るとポカポカ陽気。
MICKEYはキツネうどん、僕はカレーうどん。そして行動食も食べてのんびり。
「ダウンを着れば寒くないし、晴れてきたし、展望も良いし~」とMICKEY。
無線機FT1DでAPRS発信。鳥取のJH4MGUさんのIゲートに飛んだようだ。

東には須留ヶ峰、藤無山、三久安山。その右手の南西方向には、一山や阿舎利山。
そして三室山や竹呂山も見える。

登った山々ばかりだが、MICKEYはほとんど覚えていないらしい。
   
   
 11:45
JH3JFFさんのCQと超ロング交信をワッチしている間に食時も終えて、やっとピック
アップして下さり、ショートで金剛山のJH3JFFさんと無線交信して下山開始。

下山路はこれも5年前の5月と同じく戸倉スキー場へと下る。戸倉スキー場も今年は雪が
少なかったようで、今期の営業期間は1月21日(木)~3月1日(火)の42日間。
    戸倉スキー場 最大積雪量、約50cm (昨シーズン最大積雪量:約180cm)
    営業期間平均積雪量:約25.83cm (昨シーズン平均積雪量:93.54cm)
    降雪日数:14日(12/1~3/1) (昨シーズン:37日)
    降雨日数:16日(12/1~2/25) (昨シーズン:8日)とのことであった。

所々、雪が残っているものの、晩秋の下山のようにサクサクとブナの落ち葉の絨毯。

「立派なブナが多いね。新緑の頃に来たかった」とMICKEY。「また来れば良いさ」と僕。

下山路のブナなどの大樹には「宿り木」が実に沢山ついているのが目に付く。
果実を食べた鳥が落とす排泄物が小枝に付着したり、果実をくわえて種子を搾り出した
あと手近な枝でくちばしをぬぐったりすることによって種子が頒布される鳥散布。

様々な種類の樹木に寄生し、特に繁茂が激しい場合には宿主を枯らしてしまうこともあるが、
通常は生長を阻害する程度に留まるという。大部分のヤドリギは半寄生。
常緑の葉を持ち自身で光合成を行うが、地面からのミネラルの供給は宿主に依存する。

幹の内部がごっそり無いブナがある。「ブナ滝」と名付けられたのか札が落ちている。

また、枝や幹にコブだらけの大きなブナの木が目に付いた。コブは雨が続く梅雨などの
時期や、湿度が高いときに発生しやすくなるらしい。こぶは、病原菌が細胞を異常に増殖
させるためにできるという。
   
   
 「フィフィフィ」「フィー フィー フィー フィー」「ピピピピピィ」と大きな声。
頭から背・尾は灰青色。顔から胸は白色。目を通る黒線がはっきりしている。
「あっ、あれはゴジュウカラだよ!」流石に木を垂直に登ったり下ったりが上手だ。
巣穴がある。幹にあいた穴を巣にするが、自分では掘れないから、樹洞やキツツキが空け
た穴を、泥を使って入り口を狭めて使う。クマゲラが掘ってる巣穴を奪い取ることもある。
うるさく、しつこいゴジュウカラを嫌って、穴を捨てていくらしい。
上に下にと、すばしっこくてうまく写真に撮れなかった・・・・。
   
   
戸倉基地局のアンテナが見えた。そこからは左手に進み、広いゲレンデを貸し切り状態で
下って行く。

「登りでも下りでも、誰一人会わない静かな山だったね」とMICKEY。
   
   
   
13:30
国道に出た。正面のスギ林の斜面は花盛り。花粉がこれからどんどん飛び出すのだろう。
ここから4キロ弱を道沿いに歩いて駐車地点へ戻る。だらだらとした登り道。
自転車デポで逆ルートで下ると楽なのだが。先に行くMICKEYの歩くのが速い・・・。

フキノトウが沢山出ているのをMICKEYが見つけた。蕾もあれば花もある。
右手の路肩から斜面にはミツマタの群生が続いている。谷筋にも多く見える。
近くへ行ってみると、蕾が沢山ついているが、開花はもう数日後に咲く様子だ。
 
14:20
駐車地点に到着。汗もかかずののんびり登山。温泉セットも持参したが、そのまま帰路へ。
また宝塚西トンネル付近で事故の様子。16km渋滞の様子。赤松パーキングで少し休憩し、
神戸三田ICで下りて、裏道をスイスイ。17時20分に帰宅完了。

歩数計は、3,237kcal 燃焼脂肪63.9g 17,343歩 13.7km
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