【兵庫】播磨側から藤無山(1139.2m)


【山 域】 兵庫県宍粟市と養父市境・藤無山(1139.2m)
【日 付】 2007年5月3日(祝)
【コース】 志倉−林道−林道分岐
          矢問・・・・ @林道北の登山口−藤無山
          MICKEY・・A林道西の登山口−藤無山
       藤無山・山頂−南尾根−Ca1044m−Ca730m−志倉
【メンバー】矢問 MICKEY
5日前に一宮町にある兵庫の1000m級の山の1つである三久安山(さんきゅうあんさん)
に登り、3日前には南に続く阿舎利山(あじゃりやま)と一山(ひとつやま)を登った。
その3つの山の北には藤無山がある。7年前には藤無山の北のスキー場から登ったが、
最近播磨側からのルートも出来たという。播磨側から藤無山に登りその3つの山容を見て
みたい。今日は高速が大渋滞するようなので5時前に家を出て中国道を山崎ICへ。
今日も名水「千年水」を汲む
今日の藤無山への林道の志倉には一宮町の7名水の1つ「藤無山の水」があるが、
枯れていたら困るので、三久安山に登る際に汲んだ「千年水」を昼食とお茶用に汲む。

7:10
志倉の「ゆずりは純石鹸工房」を過ぎた先の左手の川沿いのふくらみに駐車し出発。
地形図を見て心配していた川はとても細くて徒渉するにも簡単のようだ。
駐車地点のすぐ先の「ヂゴクダニ」という標識のところには御札が差し込んであった。
「川向こうの尾根からこの地点に山頂から下山してこようと思っている」
「ヤブは大丈夫?」「全く分からないけど・・・・」
名水「藤無山の水」を飲む 林道分岐点の道標
その直ぐ先の林道沿いに7名水の1つ「藤無山の水」があった。木の根元から流れている。
MICKEYがシェラカップに汲んで「おいしいよ」と喉を潤し、僕にも汲んでくれた。
この1週間の間に千年水、阿舎利の水、そして藤無山の水と名水3つを飲んだことになる。
林道はしっかりしていて、途中に何度も駐車できそうな広いふくらみがある。
このあたり一体は「阿舎利国有林」であるらしい。

7:35
林道分岐。道標があり、登山口は左を指している。「えっ? 左に行かないの?」
「今日は北へ林道終点まで行って伐採された尾根を登り、志倉川源流のモニュメントを
確認してから山頂へ向かおうと考えている。この左の登山口への林道はエスケープルート
として考えていたんだけどなぁ」
「私は別に源流のモニュメントには興味ないし、日陰の左の林道に進んで山頂に向かうわ」
2つのルートを別々に行けば、山頂でどうだったかを検証できるし、MICKEYが行こうとして
いるルートの谷筋には「山シャクヤクがもう咲いているかも知れないですよ」と丹波のたぬき
さんから教えていただいているし、それも良いかもしれない。(※まだ咲くには早かった)

「じぁあ、別々のルートで登ろう。お互い無線機で定時連絡しながら行けば問題ないだろうし」
「8時半に交信しましょ。では私は左に行くね。」「地形図をしっかり見てゆっくり登れよ」
「ハイハイ〜。今から無線機をセットしてぶら下げていくわ。別ルートで登るのは久々ね。」
北への林道終点 ワイヤーのかかる杉 これから登る伐採尾根
7:55
北への林道の終点。源流はこのまま沢沿いを詰めていくらしいが、登山道らしい踏み跡は
左の急な斜面を登って尾根へと続いている。5分ほど登ると小さな尾根に乗る。
てっぺん手前まで枝払いされ孤立している杉の木にははしごのように足場が打たれ、ワイ
ヤーが張られていることから、伐採木を運び出すためのワイヤー支柱とされたのだろう。
市境尾根までの北西方向に伸びる尾根を見るとゾッとする。伐採された尾根筋には日陰は
なく、太陽をずっと背に受けての登りとなる。
「MICKEYのルートが良かったかな・・・」MICKEYは西隣に見える尾根のその向こうを登って
いるがここからは当然見えない。。

西や南の展望はなかなか良い尾根登りだが暑い。「そろそろ沢登りの時期だな・・・」
市境尾根手前で源流のモニュメント地点の目星を付けてトラバース気味に進むが「無い」。
ヒーハーと登り返して市境尾根に乗ると「源流のモニュメント→」という白プレート。
再度偵察に行くが「無い」。水がしみ出ている地点は見つけだのだが・・・・。
また市境尾根へと登り返す。あ〜、しんどい登りだ。「MICKEYの言うようにモニュメント
なんか別に見ても仕方なかったんだけどな・・・」と今日の太陽の暑さに少々後悔。

8:30
MICKEYに無線で定時交信。MICKEY(LNX局)の息が切れているようだ。山頂南下のやや
広くなった地点にやっと着いたようだ。「次は9時に連絡交信しよう。ゆっくり行く」
切り込み?のある岩が点在する 最後の笹の急斜面
市境尾根を西進すると大きな岩地点。人工的に切り込みを入れたようなスジがついている。
昔の城作りに使おうとでもしていたのかな・・・と思いを巡らす。
左から回りこんだが行きづらくなり右へと逃げまた左へ。通過してから左下に巻くように
踏み跡があることが分かった。MICKEYへ9時の交信をすると、今山頂に着いたという。

自然林になり傾斜が増してくると笹を切り開いた斜面登りでロープがついている。
背中には暑い太陽が照りつける。「暑いなぁ・・・源流探しが足に応えた・・・」
藤無山(1139.2m)山頂 山頂からの展望
9:30
藤無山(1139.2m)山頂。いるはずのMICKEYがいない。
「お〜い」と呼ぶと、三角点の少し北よりの木の日陰にいた。僕もそこへ行き休憩しつつ
二人の登りルートについて意見交換。

7年前とは全く違う山頂に驚いた。木々に囲まれていた狭い山頂が広いし木の間からは
展望まであるではないか。1人の男性が登って来た。林道分岐に車を置いてきて、僕が登
った同じルートで来たらしい「足跡が1人だったのに2人いることが不思議」という。
「あの林道分岐から、二人違うルートで登ってきたのです」というと納得されていた。
この男性は下山路をMICKEYの登ってきたルートをとるらしい。

和歌山県有田市からのISCさんのCQにハンディー無線機で応答し、次は丹波のたぬき
さん(IRCさん)達のお知り合いでもある、四国の高松市のLWZさんが屋島からCQを出さ
れていたので応答し、初のQSO。登山や沢登りのお話しに続き、アンテナ作りのお話し
などを伺った。 福井県大野市の西南の銀杏峰(1441m)からのCQも綺麗に聞こえてきた。
「ブナの木も沢山あるね」 「ブナの木にはしごが?」 「どの木も立派よね」
10:35
下山開始。MICKEYが登ってきた道を少し下り、少し広くなった地点でルートは左へ曲がる
が僕たちは南尾根に乗るために腰高の笹を進んでいくと、ブナが沢山残る尾根スジと
なった。「良い尾根やねぇ。このまま下れたらいいのにね。登ってきたルートとは大違い
の良い雰囲気だわ〜」「右手に鹿が走ってる」「うわ〜、ホントだ〜」
 「多くの穴は鳥の巣かな」 「気持ちの良い尾根ね」 「鹿が走ってる〜」
11:00
Ca1044m地点を少し下ると樹林帯が切れて、展望最高の地点。
「スゴイ展望!!」「すごいなぁ。一山から阿舎利山三久安山へと続く山並みが見える」
「ここで食事にするか?」「あまりお腹が空いていないしね・・」「同じく」
「スゴイ展望だわ〜」 「あれが一山よね」
地形図と見比べると、下に見える尾根へと急下り。カヤトの穂が寝ていて滑りやすい。
時々イバラもあるので注意しながら雄大な展望を楽しみながら下る。鹿よけネットにぶつ
かった。これは左へとネット沿いにしばらく進み、さらに左へと進み尾根に近づく。
ここからの斜面もススキの穂で滑りやすく何度か尻餅。イテテテ・・・。
左は植林帯、右は自然林の綺麗な新緑とツツジの花。
西斜面に広がる若いブナの混合林 「松の木が多くなったよ」
12:05
Ca730m地点。ここから進路の尾根は南になり尾根スジには松の木が多くなってくる。
心配したヤブコギもなく、沢が見えた。鹿の骨が落ちている。川は簡単に渡れそうだ。
ブナの木が残るなかなかいい下山ルートだった。
藤無山へのルートとしてはブナも残る尾根で最も良いルートのように思える。

12:35
川を渡り林道に出た。「あっ、朝見た”ヂゴクダニ”という標識の所よ。ドンピシャね」
ここから2分ほど林道を戻ると車の所。

「千年水」を今日は15リッターほどポリタンに汲んで帰路へ。
「まほろばの湯」は今日もGWで混んでいるしパスした。高速も混むだろうから、地道で
笠杉峠を越えて丹波のたぬきさん宅のそばを通るルートを帰路とした。

丹波市の氷上町の石生駅あたりで、多可郡の篠ケ峰山頂からのIVZさんのCQに応答。

今日は息子ナイトンが横浜までタイガースを応援に行っているが、どうも負け試合になり
そうなラジオ中継を聞きながら帰宅。テレビで続きを応援したが、連敗脱出ならず・・・・・。
赤:矢問の登りルート 緑:MICKEYの登りルート 青:下山ルート
1つ前の記録は「【兵庫】一山から阿舎利山」の記録です
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