【沢】安曇川・奥ノ深谷から堂満岳


【行き先】 安曇川・奥ノ深谷から堂満岳(1057m)
【日 付】 2001年9月2日(日)
【コース】 坊村〜牛コバ−入渓・・・大橋小屋まで遡行
      大橋小屋−水晶小屋−南比良峠−堂満岳(1057m)−大橋小屋
      −牛コバ
【天 候】 曇り時々晴れ
【メンバー】矢問&MICKEY
扇ノ山の沢登りに行きたかったが、白馬三山での下山時のMICKEYの捻挫の回復
が遅く、本人も自信がないとのことで、リハビリをかねて奥ノ深谷に変更。
比良なら前夜発でなく、2時間もかからないので当日朝発で充分だ(^^)v。
5時30分に自宅発。高速もガラガラ。坊村入り口が工事中で少し過ぎてから
戻り気味にして入るようになっている。バス停前のトイレも作り替えのよう。
7時に牛コバに着いた。渓流釣りの3人組のテントと焚き火あとがある。

7:24
牛コバの駐車スペースから少し戻り、橋のたもとから入渓。「別名を十九ノ滝と
呼ばれる美瀑と淵を連続させ、その美しさは群を抜き、訪れる者を魅了する。
春の新緑と秋の紅葉シーズンは特にお勧め」と案内されている沢だ。

水はすごく美しい。入ってすぐ釜を持つ1mの滝。
少し進むと大きな釜の7mの滝。すごい水量で轟音をたてている。

左側の大岩を越えるが、MICKEYが早速「シュリンゲー!」と(^^;) 
捻挫後で、足に力が入りにくいらしい。

7:55
ナメに続き狭い岩溝の急流。左に巻いて通過。奥に4mの滝。ここもすごい水量
で吹き出しているという感じ。ここは右を登る。「すごいねぇ」「きれいなぁ」
とMICKEYもニコニコ顔。次には二段の滝。下の滝は右をへつり、上は右の大岩を
登る。MICKEYが大岩を登れそうもなく、お助け10mザイルで確保。直ぐ後ろに
僕たちよりやや年輩の夫婦がやってきた。
もたついてるMICKEYを確保しつつ「すみません〜」と声をかける。

8:30
左に枝谷を見て進むとこの滝一番の迫力ある四段40mの滝!
こりゃ綺麗だわ〜(^^)
明るくて休憩には最適地。朝食とした。先ほどの夫妻が抜いていく。
その夫婦が四段目を通過して見えなくなってから僕たちも出発。
水量が多く直登するのは今日は無理。まず左岸を上り二段目へ。
「なんとか行けますよ〜」 「ここ、ちょっとつらいなぁ(^^;)」

そして三段目。ここもMICKEYは「滑る〜」と手こずる。ここから右に巻き道もある
が、「やってみるか」と釜の右をへつっていく。胸までつかる。MICKEYは足を滑
らせて泳ぎ状態。「パニクルな。落ち着け」と声をかけるが滝の音で聞こえない。
何とか泳いで上がれたようで、ホッとした。

「へつりにくいなぁ・・・」 「ウヘー!滑った! 泳ぎや〜(;_;)」 「たどり着いたけど、登れない(^^;)」
8:42
四段目はそこから水際を登るのだが、MICKEYには難しいようで、見ていても滑り
落ちて急流に流されそうで怖い。ザイルで確保して登らせた。
「やった〜」と満足そう(^^) 一息入れた。 
赤い残留シュリンゲのある斜瀑13mは水が噴き出していて直登無理。右を巻い
ていく。いくつか小滝を過ぎると8mのそりゃ美しい滝(^^)。深い釜も透き通っ
ていて美しい。右を大きく巻く。ナメ滝を2つ越えて廊下状となっていく。
9mの美しい滝が現れるが、全く登れそうもなく、左を大きく巻く。
9:15
巻いて沢に下りるのが急な斜面でMICKEYが「足首に力が入らないので怖い」という。
20mザイルをダブルにして後ろ向きに降ろす。「こりゃ楽でいいわ〜(^^)」
とルンルン顔。リハビリも苦労しマッセ〜(^^;)。ここからも4mや5mの滝が続く。
ナメもあり快適な沢登り。「足は大丈夫か〜」「大丈夫。持ちそうよ〜」

「静かで綺麗なところだなぁ」「日本百名谷にも入っているだけある」

10:18
斜瀑5mも恐ろしい水量で滝身は行けず、右岸水際を登る。 綺麗な7mの滝、
1.5mの滝と続き前を見ると焚き火の煙。

「焚き火の煙が見えるぞ〜」

先に行った夫妻が休憩していた。挨拶して通過。

10:30
綺麗なナメ床を楽しんで枝谷の二俣。

右へ進む。平凡な沢となる。
登山道との交差。橋はなく飛び石で進むようだ。

10:55
大橋小屋。3つ建物がある。2つは入り口が開いている。ここで帰路をとるか、
堂満岳に進むかはMICKEYの足の具合次第。「行けそうよ」の声に、右にすすみ、
沢を越えたところで登山靴に履き替えて、南比良峠を目指す。

水晶小屋を通過して南比良峠。

ここは閉まっていて入れない

そこから金糞峠方面に進み、ちょっとでもショートカットしようと
地形図を見て途中の谷間を右へ駆け上がったらどんぴしゃり(^^)v。
堂満岳の登山道の北斜面側に出た。ここからはなかなかの急登だった。

燕岳風の白い山肌がのぞく

12:30
堂満岳山頂。1057m。

「トンボと羽根蟻の大群に泣くなぁ」
すごい量のトンボと羽根蟻の大群(;_;)。
休息しててもパンを食べてても口元や顔にとまってくる。
琵琶湖の展望も見ながらもっと休憩したかった
が「逃げよう!」と写真を撮って逃げるように12:40下山開始。
MICKEYの足が痛み始めた。ゆっくり進むしかない。捻挫後の足に負担をかけない
ようにMICKEYの沢靴や沢道具を全て僕のザックに移す。「軽い(^^)楽になった」と。

13:15南比良峠 − 13:25水晶小屋 − 13:40大橋小屋
ここからの登山道での下山は足にこたえるようだ。

14:30
牛コバの駐車地。ダブルストックで痛む足をだましつつMICKEYも下山を頑張った。
朽木村のてんくう温泉で汗を流し、岩魚を食べて、息子達には鯖寿司を買って帰宅。

心配した天気も味方してくれ、楽しい沢登りだった。今の時期、堂満岳山頂は虫が
多いので大橋小屋で遡行終了後下山という通常の行程がオススメ。
この一つ前の山行記録は「黒部源流・赤木沢」の記録です。