【北摂】三草山・ゼフィルスの森での森人塾


【山 域】 北摂:三草山・ゼフィルスの森
【日 時】 2018年6月16日(土)
【コース】 神山集落-ゼフィルスの森
【メンバー】森林インストラクタ-大阪会3名・森人塾生8名・トラスト協会4名
 
今日は、能勢電・山下駅で集合した森林インストラクター大阪会の仲間3名と、大阪み
どりのトラスト協会4名で、「森人塾」の塾生希望者8名とともに「三草山ゼフィルスの森
/森の宝石に感動!」というタイトルでのフィールド研修に三草山へ行く。

三草山のゼフィルスの森(14.48ha)には、日本に生息するミドリシジミ類の蝶(ゼフィルス
という愛称でよばれる小型の蝶)25種のうち10種が生息しているという。中でもヒロオビ
ミドリシジミに関しては、大阪府内唯一の生息地であり、日本の分布の東限といわれている。
   
   
   
   
今日の午前中は、琵琶湖環境科学研究センターの浅野先生がヒロオビミドリシジミなど
のゼフィルスの観察と解説をして下さる。

今年3月は、三草山の斜面に鹿よけネットを張った区画に、ゼフィルスの食餌のヤマハン
ノキとクヌギを捕植する活動に参加したので、トラストのメンバーお二人は既知であった。
初めてお会いしたトラストのIさんとFさんにご挨拶。

予定された森人塾のうちお二人が時間を過ぎても、お見えにならず連絡もつかず・・・。
みどりすとの拠点で待たれている浅野先生との時間もあるので、車に分乗して出発。

みどりすとの拠点で浅野先生と合流し、みんなで全体挨拶。
今日参加の塾生の6名中、1名は男性であとの5名は女性という構成。


浅野先生が三草山の活動地で、ロング捕虫網によりシロオビミドリシジミやミズイロオナガ
シジミ、ウラナミアカシジミなどを素早く採って下さり、観察させて下さった。

保冷剤が入ったクーラーボックスに、シロオビミドリシジミを透明容器に入れてしばらく
冷やすと、次に常温の所に出した際に、体を温めようとハネをしばらくの時間広げるので、
ハネ色やがらの観察がすこぶるしやすい。

オスが複数になると、長い時間回りながら舞う。しかし、飛んでいる位置がなかなか高い
ので長時間観察していると首が痛くなる。
   
   
   
ゼフィルスを観察できるのは6月から7月はじめの約1ヶ月ほど。
本当に今日は晴天で涼しくて最高の観察日よりとなり、シロオビミドリシジミもタイトル通り
「森の宝石に感動!」と、目の前で観察できて良かった。

浅野先生は鹿の研究やホダ木の研究などをされているので、僕が芦生研究林や能勢妙見山
で活動している内容とも重なり、いろいろなお話しもできて楽しく興味深かった。

柏餅の葉はカシワの葉が使われるが、安物の柏餅には、ナラガシワの葉を型抜きして柏餅
に使っているという話しも面白かった。

観察が終わると、捕獲した蝶たちを大切にしてゼフィルスの森に解放した。
   
   
   
   
午後からは、活動地の防鹿ネット内の植生変化や、クヌギなどの萌芽状況を観察したり
危険な植物や山の歩き方や、ダニや蜂などの回避方法などを説明をした。
   
   
そして、拠点に戻り草刈り鎌の種類の説明や草の刈り方、鎌の研ぎ方を指導して、鎌を研
ぐ前と研いだ後の切れ味の違いを体感してもらった。鎌の研ぎ方は地方や指導者によって
いろいろな方法があるので、参加するボランティアグループの安全基準に従って身につけて
実施してほしいと付け加えた。

山下駅まで各車に分散して乗り、山下駅で解散。
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