沢【岡山】桃太郎伝説の血吸川から古代山城の鬼ノ城址


【山 域】 岡山県総社市:血吸川-鬼城山(397m)
【日 時】 2015年9月5日(土)
【コース】 奥坂休息所-血吸川・橋-ナメ・小滝-堰堤-北の吉備路学習の森
     ふるさとの自然のみち-北門-西門-鬼城山-東門-奥坂休息所
【メンバー】MICKEY・矢問  
久々にMICKEYと岡山県総社市の簡単な沢登りに行くことにした。その名は「血吸川」。
この川の名前の由来は桃太郎伝説の起源とも言われる「温羅(うら)伝説」による。

吉備津神社に伝わる温羅(うら)伝説は、桃太郎の話のモチーフになったとされる話。
垂仁天皇期に、百済の王子・温羅が飛来してこの地に居座った。温羅は吉備冠者とも
呼ばれ、大きくて野蛮で地元民は困っていた。地元民の救済のために大和朝廷が応えて
皇子イサセリヒコ(吉備津彦)を派遣し、吉備津彦命が放った2本の矢のうち1本が温羅の
左目に命中し、温羅の目から噴き出す血で清流が真っ赤に染まったと言われる。
温羅は血吸川を「鯉」となって逃げたが、「鵜」に変化した吉備津彦命に捕まり、ついに
温羅の首は落とされたという。

その温羅の根城だったのがこの川の上流にある鬼ノ城とも言われている。

3時間弱で着くので朝4時に家を出ても良い距離だが、前夜に出て山陽道の瀬戸PAで
車中泊(トイレの臭いPA)。朝、ファミマで食料を買い、吉備SAで軽く朝食。
   
   
   
7:00
奥坂休息所。トイレ横にはパンフもある。念のためロープとハーネスもザックに入れて、
沢準備をして出発。柿の木に実が沢山成っているがまだ青い。
「鬼ノ城、岩屋」の石柱方面へと左脇道へと入る。
1年成のシラカシのドングリもまだ10月過ぎのようには成熟しておらず小さくて青い。
   
   
   
   
「すごいキノコのオンパレード!」とMICKEY。沢山の種類のキノコが入渓点に行く
まで、あちらこちらに生えているので観察しつつ歩く。
   
   
   
   
   
   
   
   
7:30
入渓点の橋のところ。橋の周囲は草がぼうぼう。人はあまり入っていないようだ。
先日、大雨が降ったのでやや心配していたが、水量は多くない。水も澄んでいる。
   
   
   
   
連続するナメや、点在する小滝も巻くこと無くどんどんと直登をしていくMICKEY。
「ヘツリも登りもうまくやっていくなぁ」と感心する僕。
途中のツルツルの岩盤でMICKEYが少し滑った時は肝を冷やしたが、すぐに体勢を
立て直して直ぐに止まったのでホッとした。
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
9:00
堰堤。この沢登りルートの終了点だ。
「あ~、短いながらも簡単なナメやら小滝やらで楽しめたね」と僕。
「明るいし軽く遊ぶにはいい沢よね。あっ、沢靴のフェルトが剥がれかかってるよ」と
MICKEYが僕の足もとを見て言う。「沢登りの途中で無くて良かった」と僕。

この沢靴は長年使い、自分でフェルトを3度貼り替えた。
上部もすでにボロボロ。この沢靴もいよいよ寿命と見て良いかも知れない。

ネジバナが咲いていた。この辺りはアテツマンサクの群生地で2月中頃に咲く所だ。
   
   
   
   
右へ行って時計回りで戻るのが近道だが、ここまで来たら鬼ノ城も行ってみたい。
「北の吉備路学習の森」「総社ふるさとの自然のみち」を歩いて古代山城の鬼ノ城址を
目指す。静かな良い森で、木々にも名札がついていてわかりやすい。キノコも多い。
西門への登り。少し汗が出たが、気温はまだ高くなくて直ぐに着いた。
   
   
   
   
9:25
北門。ここで沢靴から登山靴に履き替えて、ファミマで買った僕は冷麺、MICKEYは
半熟うどんを食べつつのんびり。無線機からは奈良の稲村ヶ岳からの声が聞こえた。
「おはようございます」1人の女性ハイカーが西門の方へと行った。

10:00
出発。時計回りで東門へ行くのはやめて、遠回りの西門へと向かった。
途中、ハイカーと何度かすれ違う。「この鬼ノ城は人気あるのかしらね」とMICKEY。
「展望も良いし、散歩やハイキングには良い感じだな」と僕。鹿害も無いようで、草本類
も多く土がむき出しになっていないし、リョウブの木も樹皮が全く食われていない。
展望を楽しみながら歩ける良いルートだと思う。

「あっ、下にウチの車が小さく見えるよ」とMICKEY。朝、下からもここが見えていた。
大岩に「岩切観音」が彫られている。
   
   
東門を過ぎて、駐車地点への下山にかかった。
上では涼しかったのに、下るにつれどんどん蒸し暑く感じるようになった。
四国からの無線がよく聞こえる。コンテストのようだ。

11:10
朝にも見た、鬼ノ城東門への登山道石柱の所に着いた。今朝の道との合流地点だ。
ここからは日陰でまた涼しい。朝見たキノコも今は元気が無いように見えた。

11:25
駐車地点。車が5台に増えていた。今から鬼ノ城へと向かうハイカーお二人もいた。
「ロープもハーネスも荷物になっただけで良かったわ」とMICKEY。

「さて、倉敷の町を久々に見てから、坂出のうどんを食べに行くか」と出発。
「せせらぎにカワセミがいるよ」とMICKEY。僕がカメラを構えると飛び立った。
   
倉敷の町をさっと見て、瀬戸大橋を渡り、コメリパワー坂出店に行き、少し寄り道をして
京町の「いきいきうどん」で温玉肉ぶっかけを食べた。サイズは「中」を頼んだが、大阪
で言えば「大盛り以上の量」がある。うどんもダシもうまい!「満腹、満腹」と二人。

与島PAでお土産を買い帰路へ。徳島県美馬市移動JJ5LLW局のCQに応答した。
雨にも遭わず、短いながら静かで楽しいナメ沢登りができた。18時帰宅完了。
 本日のルート
 
家の近くでは葛の花が咲き始めている。
堤防を覆い尽くすくらいに繁茂している。
葛の花はとても綺麗だと思う。
家のアルプス乙女(ヒメリンゴ)の木でアゲハチョウが交尾していた。
     
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